今月の
特集
2024.12.1
もう一歩、その先へ!
令和6年
青年部弥勒山大祭
REPORT
| 相手を責めるのではなく、自分自身に目を向けて
青年部創立70年・弥勒山建立60年の今年、「とにかく(T)新しい人を(A)誘う(S)―〝TAS(タス)+〟を合言葉に、それぞれの地元でまわりの人と関わってきた霊友会青年部。その実感を持ち寄って、全国各地から多くの青年が「青年部弥勒山大祭」に参加した。
「友達がいないと嘆いていた前の職場の後輩をつどいに誘いました。『ほんまに楽しいです!』と喜んでくれて、うれしかった。霊友会の教えを一緒にやろうと伝え、昨日入会。その喜びをもって参加しました」(20代・女性)
「いつも行く床屋の息子さんが、一緒に働く父親とそりが合わなくて悩んでいるみたいで、力になりたいと思って声をかけ、導きました。弥勒山に誘ったら、『そういうところはいいです』と断られてしまったけど、少しずついろんな話をして、彼のためにできることを考えていきたい」。(30代・男性)
誘った、導いたというエピソードが相次いだ一方で、声をかけたけどいい返事をもらえなかった、相手の家族に反対されて、なかなか次の一歩が踏み出せなかった、という参加者の声も少なくなかった。相手を思い、良かれと思って声をかけたつもりでも、思わぬ反応をされてしまうこともある。そんなとき、どうすれば―。ある参加者(20代・女性)は、こんな実感を発表した。
「つい先日、知らない番号から電話がかかってきました。出ると、私の会員のお父さん。いきなり怒鳴られて、娘が霊友会の教えをしていることに猛反対でした。そのとき私は、どうしようと焦る気持ちが半分と、もう半分は、いきなり電話してきて、こっちの話も聞かんとなんやねん!とものすごく腹が立ったんです。
不満たらたらでそのことを母に相談すると、『怒ったらあかんで』とひと言。『今までまわりの人に偉そうにしてきた自分を改めたら解決するから』と言われたんです。素直に納得できない気持ちでしたが、そのまま放置するわけにもいかず、とにかく自分なりに修行をしてみようと思いました。
それから毎朝、仕事から帰宅した後も、たくさんお経をあげて、職場で関わる人たち、会員、妹たちへの普段の態度を振り返っていくと、母に言われた通り、偉そうにしてたなと思い当たる節がいっぱいあったんです。ホンマに申し訳なかった。必ず自分の態度を改めると心に決めてお経をあげました。
数日後、会員のお父さんと直接話す機会を設けてもらいました。会員がどんな思いで霊友会の教えを頑張っているのか、私もきちんとお伝えしていなかったことをお詫びしました。すると、電話のときとは別人のように、落ち着いていろんな話をすることができたんです。
相手を責めるのではなく、自分自身に何か至らないところがあるんだと捉えて、これからもいろんな人に声をかけ、導きに取り組んでいこうと思いました」。
TAS+から始めて人と関わり、導きに取り組む中で、より良い自分づくり、仲間づくりをしていく。「青年部弥勒山大祭」を機に、青年たちが動き出した。
弥勒山に来るまでの思いをみんなの前で語る
いっぱい喋ったからお腹もすきました
フリータイムでカラオケ。仲間とノリノリ♪
INTERVIEW
静岡県 O.Kさん 25 歳 M.Hさん26 歳(初参加)
| 先祖供養で1泊2日?聞きなれないワードに興味が湧いた
7年前、同じ会社に同期として就職したOさん(愛知県出身)と初参加のMさん(兵庫県出身)。新人研修を経て、そろって静岡に配属になったことで急速に仲良くなった。そんな2人が初めて弥勒山に一緒にやってきた。
M 実は、Oが何か信仰をしているなっていうのは、以前から感じていたんです。2人とも最初は寮に住んでいたから、お互いの部屋を行き来するじゃないですか。そうしたら部屋に……。
O 総戒名が置いてあったんだよね。Mが気づいてたってことは、今回、弥勒山に来て初めて知りました(笑)。他の人から「何これ?」って質問されたら「先祖供養してる」って隠さずに答えていたんですけど、Mからは聞かれなかったから言わずじまいでした。だけど、母から彼を誘ってみれば?と背中を押されて、7年目にして初めて話をしました。
M 祖母が別の信仰をしていて、ぼくも実家に帰ったら仏壇に手を合わせる習慣があったんです。だからピンときたというか。今回の弥勒山に誘われたときも偏見はなかったし、嫌な気持ちにもなりませんでした。それよりも引っかかったのが、「先祖供養をしに伊豆に1泊2日で行くんだけど、一緒にどう?」っていう発言。先祖供養で伊豆? 1泊2日?何するんやろう?って。Oに聞いても「何て言えばいいんだろう」の繰り返し(笑)。これは自分の目で見て確認するしかないやろうと。もちろん、普段から仲のいいOだから、行ってみたいという気にもなれた。
O ありがとう。いや、お経をあげるとか、みんなで話をするとか、何をするかは伝えたんですけど、うまく説明できなくて……。でも、逆にMが興味を持ってくれたからよかったのかな、と。それで今日の朝、妻と2人で彼の家まで迎えに行って3人できたんです。
M 実際に来てみると、まずこんなに若い人が集まっていることにびっくりしました。立派な建物もすごいし、楽しい雰囲気だし、自分の知らない世界があったんだな、と。分科会でテーマごとに分かれて話をするのも新鮮でした。
ぼくは仕事をテーマにしたコーナーに行ったんですけど、とても有意義な時間になりました。最近、悩み…とまではいかないけど、ちょっと不満に思ってることがあって。会社としてはライフ・ワーク・バランスを大切にしようという方針なんですけど、現実には業務負荷にばらつきがあるんです。ぼくは負荷がかかってるほうで、ちょっと納得がいかない気持ちがありました。
その話を分科会でしたら、担当していた社長をしている支部長から、「あなたが頑張っていることは上司も含め、みんな分かっていると思うよ。上司に相談するのもいいけど、大切なのは、あなたが今、職場でしている今一歩の努力を続けること。それが先々生きてくるから」と言ってもらえました。それが嬉しかったし、励みになりました。
O 今回、一緒に来たことでMの新しい一面が発見できた気がします。ぼくらはすごく仲が良いけど、遊び友達という感じで、深い話をすることはありませんでした。だけど、彼は彼なりにいろいろ考えて、弥勒山でもまわりの話を聞いて吸収しようとしている。そういう姿を知ることができて、自分も学ばなきゃいけないと思いました。ぼくは最近、惰性で仕事をしている部分があったから、彼のように真剣に取り組みたいです。次の弥勒山にも一緒に参加して、もっともっと成長していきたいです。
M 初めての弥勒山、楽しく過ごすことができました。関西出身の人も多くて、地元に戻ったような感覚もありました。
ぼくはこれまで、仕事でもプライベートでも口だけのことが多かった気がします。自分が変わればまわりも変わるという話も聞いたので、地元に帰ったら、自分の言ったことを行動に移して、公私ともに充実させていきたいと思います。
相手と関わる中で、自分も一歩先へ進める
茨城県 H.Hさん 29 歳
私は子どもの頃から、親に誘われてつどいや弥勒山に参加していました。中高生のときは、友達と遊びたいし、反抗期もあって嫌々参加していた私でしたが、20歳のとき、突然の病に倒れたことが転機に。私が一日でも早く回復するようにと、家族をはじめ、支部長、支部の仲間たちが献身的に寄り添い、必死に念願してくれました。
やがて病気は完治。健康で暮らせること、今の自分があること、それは決して当たり前じゃなく、いろんな人の支えがあってこそなんだ。そう思い、霊友会の教えにも前向きに取り組むようになりました。
その後、26歳のときに結婚。長女、長男と2人の子宝に恵まれ、幸せな生活が続いていくと思っていたんですが……。次第に、夫との関係に悩むようになりました。と言うのも、夫が仕事でストレスを抱え、気持ちが不安定になり、家の中の雰囲気が険悪になっていったんです。いろんな問題が次から次へと起こり、辛い思いをたくさんしました。
「この教えを生かしていけば、必ず道は拓けるから」と背中を押してくれた支部長のアドバイスで、お経をあげたり、いろんな修行に取り組んでみましたが、なかなか解決の糸口は見えてきません。何とかこの状況を変えたい。その気持ちと同時に、なんで私がこんな思いをしなきゃいけないの?という不満が、ずっと心のどこかにありました。
| 私と似ている彼女をほっとけない
今年の7月、「青年部身延・七面山恩師御宝塔参拝登山修行」に参加したとき、支部の青年部担当支部長に、これまでの出来事を話しました。すると、「今、元気に暮らせていることに心から感謝して、導きに取り組もう」とアドバイスされました。誰かに霊友会の教えを伝え、誘うのはすごく苦手な私。不安でしたが、この状況を変えたい一心で、支部長に言われた通りやってみようと決心したんです。
1人ではどうしていいか分からず、支部の先輩に相談しながら、知り合いに声をかけていきました。その中で、ずっと頭の中にあったのが、子ども園のママ友・Aさん。運動会の日に夫婦同士で話したとき、ご主人が夫の中学の後輩だと分かり、それから何度かみんなでバーベキューやキャンプをするなど、仲良くしていたんです。そして、Aさんがご主人に対してすごく気を遣いながら接している様子が、私と似ているなと感じていました。
10 月の初め、Aさんから思いもよらないことを聞きました。パニック障がいを抱えていること。3人の子どもの子育て、姑との関係に苦労していること……。話を聞くまで、ご主人が夫の後輩だから、断られて気まずい関係になったらどうしようと霊友会に誘うのをためらっていましたが、Aさんのことをほっとけない!という気持ちが湧いてきました。
数日後、Aさんと会い、霊友会の教えを伝え、「一緒にやろう」と誘いました。Aさんは、「Hさんがやっているなら安心だし、亡くなった祖父の供養もできるなら」と入会。早速、支部長にも会ってもらい、一緒にお経をあげることからスタートしています。
そうして参加した「青年部弥勒山大祭」。さまざまな境遇の人と話す中で、自分の気持ちを振り返りました。夫婦で手を取り合って家庭をより良く変えていけるのか、今も不安はあります。でも、変わりたい。Aさんと一緒に、幸せな未来をつかみたい。弥勒山に参加する前にAさんに声をかけていなければ、きっとそう感じることはなかったと思います。
それだけではありません。弥勒山1日目の夜、Aさんから連絡があったんです。「今日、ママ友に霊友会の教えを伝えた」「施設で育ち、シングルマザーで苦労しながら頑張っている彼女の力になりたいんだ」と。自分のことで精いっぱいになってもおかしくないのに、友達を思い、行動したAさん。その思いに応えられるように、もっと人を思える自分に成長していこうと決意しました。
今までスキマ時間にあげていたお経が、Aさんのことを思うと、毎朝決めた時間にあげられるようになりました。できるかぎり時間をつくってAさんとも一緒にお経をあげ、次のつどいに新しい人を誘おうと、話をしているところです。
MESSAGE
青年部部長 前田康喜
| 自分を変え、未来を切り拓く。みんなで導きに取り組もう!
みなさんは何のために霊友会をやっていますか。私は、夫として、父親として、妻と3人の娘の幸せを守りたいから。導いた会員にも幸せになってほしいから。友達みんなに、「ホンマに幸せや」って言える人生を送ってほしいから。そのために、霊友会の教えを日々の生活に生かす武器だと思って取り組んでいます。
勉強すれば成績は良くなる。運動すれば身体は強くなる。でも、これからの世の中を強く生き抜くために、自分の心を鍛え、磨くにはどうすればいいか。人の輪の中に飛び込んで、自分の気持ちを話し、人の思いにふれる。その中で、自分自身が変えていきたいところを見つける。その繰り返しが、自分の心を成長させていく1番いい方法だと私は信じています。
今日の「青年部弥勒山大祭」に、私が10代のとき初めて導いた会員も参加していますが、地元で昔から一緒にヤンチャしていた彼らに初めて霊友会の教えを伝えた日のことは、今も鮮明に覚えています。
「一緒に霊友会やろうや。俺、親孝行したいねん」。私がそう言うと、みんな大爆笑。「今まで先頭に立って悪さばかりしてきた奴が、何を言ってんねん」と、まじめに受け取ってもらえなかったんです。
それでもまた声をかけて、断られて、またいろんな人に声をかけて……少しずつ導いて、会員と関わっていく中で、自分の短気な性格や、偉そうな態度が見えてきて、いくら口で良いことを言っても、そういう根本を変えていかないといけないんやと気づくことができました。
断られても、そこで終わらずに、断られた理由の中に、自分を変えるきっかけがあるのではないかと、前向きに捉とらえていく。そうして霊友会の教えを伝え、相手と深く関わる中で一緒に自分づくり、仲間づくりをしていく導きに、青年部みんなでチャレンジしていきたいんです。
今の自分があるのは、両親、祖父母、その先にいる多くの先祖が、次の世代のために一生懸命生きてきてくれたから。その思いを受け継ぎ、これからの未来を担っていくのは、私たち青年です。それが恩返しやと思います。
命をつないでくれた先祖に、感謝の気持ちで毎日お経をあげる。月に1回以上は、新しい人を誘って、つどいに参加する。霊友会の教えを伝え、導き、新しい人と弥勒山に参加する。来年2月の「青年部決起のつどい in 弥勒山」に向けて、みんなで新たなスタートを切り、世界の平和に貢献する青年部になっていきましょう!
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