今月の
特集

2024.2.1

みんなの力でまわりを元気に

令和6年
「青年部明治神宮初参拝」
釈迦殿「青年部新年大会・成人式」

1月21日、釈迦殿「青年部新年大会・成人式」が開催された。オープニングは、「和太鼓いろは」による迫力いっぱいのパフォーマンス。青経巻読誦、国歌斉唱に続いて行われた成人式では、各界の著名人からビデオメッセージが届いた。つどいや弥勒山に参加する中で自分が変わり、その実感をもってまわりの人に声をかけた2人の体験発表、支え合いながら一緒に成長してきた3人の実践インタビューには、教えを実践する喜びがあふれていた。体験を交えて「TAS(タス)+」(※)の推進を呼びかけた前田康喜青年部部長のメッセージ、青年としてこれから何を大切に生きていけばいいのか訴えられた末吉会長の挨拶など、盛りだくさんの充実した新年大会。青年たちはそれぞれの思いを胸に、新たなスタートを切った。

とにかく(T)新しい人を(A)誘う(S)。つどいや弥勒山に新しい人を誘うことや、誘える場を表す

  1. MESSAGE
    みんなで一緒に「TAS(タス)+」しよう!

    ―令和6年は、青年部創立70年・弥勒山建立60年という節目の年です。続きを読む
  2. 青年部の代表者たちが明治神宮を参拝
    ―1月21日の早朝はあいにくの雨。続きを読む
  3. 参加者の声
    ―私は中学校で卒業を控えた3年生の担任をしています。続きを読む

MESSAGE


青年部部長 前田康喜

令和6年は、青年部創立70年・弥勒山建立60年という節目の年です。先輩たちが必死に私たちにまで教えをつないできてくれたからこそ、幸せだと思える今がある。その恩に応え、教えを実践する仲間を増やしていくためのキーワードが「TAS+」です。私もこの言葉に背中を押され、ある1人の青年と向き合っています。

昨年末、突然社長に呼ばれました。私の受け持つ部署で、ある若手社員の面倒を見るようにとのことでしたが、私は思わず「あいつは無理です」と拒否してしまいました。なにしろ彼は、「ぼくには向上心はありません。今以上の仕事はしたくないです」とまわりに宣言し、同僚からも距離を置かれている変わり者。正直、私も関わりたくないと思っていました。

ところが、帰ってお経をあげるうちに“なんで拒否してしまったんやろう。ここでこそ「Myおせっかい」やろ!”と思い直し、彼と積極的に関わっていこうと決めました。それで、お客さんのところに営業車で納品に行く際、相方に彼を指名したんです。

その道中、なんとか距離を縮めようと一生懸命話しかけてみたものの、全然会話が続かない。コーヒーを買ってあげて渡したら、「ぼく、紅茶派です」とまさかの返事。

一瞬イラッとしたけど、粘り強く話しかけるうち、ようやくちゃんと口を開いてくれたのは、出身校の話題になったときでした。

彼は兄と同じ高校を目指して猛勉強したけど受験に失敗。そのとき親から言われたひと言が「やっぱり、お兄ちゃんのほうが賢いな」。「その瞬間から、ぼくは頑張ることをやめました」と、つらい過去を明かしてくれました。彼は親のひと言がトラウマになってしまい、努力しても結果が出ないとあきらめてしまっていたようなんです。それなのに私は、彼の表面的な部分だけを見てダメなやつだと決めつけていた―。思いやりのない、薄情な自分を本当に反省しました。

それからも彼を見つけては声をかけ続けていたんですが、相変わらずそっけない態度。そんな中、私が会社の代表として出た、ものづくりの生産性改善を競う世界大会で惜しくも入賞を逃してしまったとき、なんと彼が声をかけてきたんです。「応援してたんですけど、残念でした」。意外なひと言に驚くと同時に、少しずつ心を開いてくれているんだとめちゃくちゃうれしくなりました。そして、彼が前を向けるよう、必ずつどいに連れて行き、弥勒山にも一緒に参加しようと決意しました。

どんな人とでも、しっかり関わることで元気になってもらえるし、自分にも気づきをいただけます。だからこそ「TAS+」の精神で、あらゆる場に新しい人を誘って、深く関わっていく。みんなの力で、より良い社会づくりに貢献していきましょう。

青年部の代表者たちが明治神宮を参拝

1月21日の早朝はあいにくの雨。「青年部明治神宮初参拝」は予定を変更し、前田康喜青年部部長をはじめとする青年部の代表者のみで執り行われた。明治天皇の時代に義務教育が普及し、誰もが文字を読めるようになったからこそ、私たちは自分でお経をあげ、先祖供養ができるようになった。そう、恩師久保角太郎先生、恩師小谷喜美先生は明治天皇を深く敬われ、幾度となく明治神宮に参拝された。青年たちは明治天皇の御遺徳に感謝し、まわりの人に声をかけて共に幸せになる仲間を増やし、世の中に貢献する決意を固めた。

 


|   二十歳。親への感謝を胸に、新たな自分へ―

式典の序盤に行われた「成人式」では、2組の親子がお互いに向けた手紙を朗読。20歳の節目を機に、これまでの親子関係を振り返った素直な気持ちを発表した。

娘からお父さんお母さんへ―

ここまでの20年間、大事に育ててくれてありがとう。中学生で不登校になったとき、また学校に行けるように一緒に頑張ってくれたお父さん。小学生のとき、いつ治るか分からない病気にかかった日から今日までずっと、泣いて、笑って、支えてくれたお母さん。自分でもあきれるくらい親不孝な娘なのに、愛情をたっぷり注いでくれて、いつも味方でいてくれてありがとう。私は2人の間に生まれてこれたことが人生で1番の幸せです。

参加者の声

私は中学校で卒業を控えた3年生の担任をしています。先日、生徒たちの生活態度の乱れが目に余り、これからの未来を担っていくみんなだからこそ変わってほしいと厳しく叱ってしまいました。言いすぎたかもしれないとモヤモヤしていたんですけど、「やらないで後悔するより、やってみてダメなら変えていけばいい」という末吉会長のお話を聞いて、もし自分が間違っていたら素直に謝って、自分自身を改めていけば良いんだ。生徒を思う気持ちをこれからも貫いていこうと前向きな気持ちになれました。(大阪府・30 代・男性)

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「成人式」で感謝の気持ちを伝え合う親子の姿を見て、いつも優しく寄り添ってくれた両親にあらためて感謝しました。社会人として働き始めて1年目で忙しい毎日だけど、一生懸命育ててくれた両親の気持ちに応えられるよう頑張っていきたいです。(埼玉県・20 代・女性)

写真はイメージです。本文の登場人物とは関係ありません。