今月の
特集

2021.10.1

声をかけよう! ― 中高生編 ―

    1. ■Episode①—「声をかけることで、相手も、自分も元気に!」【丸山瑛士さん・坂本 快さん(高1)
      ぼくには心から信頼できる親友がいます。幼稚園の頃からの幼なじみである、坂本快くんです。いつも一緒にいて、うれしいことも、悲しいことも、すべて分かち合ってきました。…続きを読む
    2. ■Episode②— ひとりじゃないから頑張れる 【学生部副部長・古門桜和さん(高2)
      私は霊友会をしている家庭で育ち、幼い頃から両親に連れられてつどいや弥勒山によく参加していました。…続きを読む
    3. ■Episode③—今がすごく楽しいのは、あきらめずに声をかけたから 【兵庫県・Nさん(高3・女子)
      私は小さい頃から人見知りする性格。いつも妹の後ろに隠れて、なるべく人と話さないようにしていました。…続きを読む
    4. ■Message①—迷ったらGO! 【学生部部長・ 片山花音
      私は元々、人と関わるのが好きでした。そして、子どもの頃から母や同じ支部の仲間と一緒に参加していたつどいや弥勒山で、それがさらに磨かれていきました。…続きを読む
    5. ■Message②—毎日、誰かに声をかけよう 【青年部部長・前田康喜
      霊友会青年部は今、「ほっとかない!ほっとけない!となりの人から世界まで」というスローガンを掲げ、それぞれの地元で、身近な人から声をかけていこうと活動しています。…続きを読む

声をかけることで、相手も、自分も元気に!
「青年の弥勒山セミナー」(第十一支部)から

進級・進学してクラスや学校が変わると、それきり友達と疎遠になってしまう。中高生によくあることだが、それでいいのだろうか。 丸山瑛士さんも高校入学後、幼なじみと連絡をとらなくなった一人。だが、8月に行われた「青年の弥勒山セミナー(第十一支部)」をきっかけに、変わり始めた。そんな彼のエピソードを紹介しよう。

※撮影時のみマスクを外しています。
三重県 丸山瑛士さん(高1)※写真 右
一緒に参加した友達 坂本 快さん(高1)※写真 左

いつも側にいてくれたから心が救われた

ぼくには心から信頼できる親友がいます。幼稚園の頃からの幼なじみである、坂本快くんです。いつも一緒にいて、うれしいことも、悲しいことも、すべて分かち合ってきました。

中学1年の春、ぼくは初めて弥勒山セミナーに参加。他県の友達ができたり、グループミーティングで年上の人たちと話をしたり、すごく楽しく過ごしました。この気持ちを坂本くんとも共有したくて、地元に帰るとすぐに弥勒山の話をしたんです。「面白そうやな」と坂本くん。夏休みに弥勒山セミナーに誘うと「行く!」と即答でした。彼のご両親には母が話をしてくれて、坂本くんと2人で弥勒山に行くことができたんです。

弥勒山の道中はバスに乗って、弥勒山ではお経をあげて、他県の友達をつくって、同じ部屋で寝る。2人で過ごした弥勒山は本当に楽しい時間でした。坂本くん自身も、支部のみんなが積極的に話しかけてくれたおかげですぐに打ち解けられて、「全国の人がこんなに集まるなんて、すごいな」「みんなで一緒の部屋で寝るのが面白い」「また来たい」。心から楽しんでいる彼を見て、ぼくもうれしくなりました。学校ではなかなかできない経験を通じて、坂本くんとそれまで以上に仲良くなったと思います。

中学2年になったとき、ぼくはちょっとした不注意で、クラスメートを傷つけてしまいました。すぐに謝ると許してくれたけど、彼の態度が何となくよそよそしい。まだ怒っているんじゃないか。陰で自分の悪口を言っているんじゃないか。だんだん彼を疑うようになりました。ちょうどその頃、失恋したことも重なって、人間関係が面倒くさくなったんです。

落ち込んでいたぼくを支えてくれたのが、坂本くんでした。彼に心配かけたくなくて黙っていたんですけど、ぼくの気持ちを察してくれたのか、彼は無理に話を聞きだそうとせず、遊びに誘って元気づけてくれたんです。彼がいつもそばにいてくれたおかげで、つらい気持ちも薄れていきました。

その年の夏、また坂本くんと一緒に弥勒山に参加しました。その弥勒山がぼくの転機になったんです。「元気にしてる?」「一緒に食事に行こう」と、何かと気づかってくれる先輩たち。明るい笑顔で話しかけてくれたり、分科会やカフェに行くときに誘ってくれる同年代の仲間たち。支部のみんなの優しさにふれて、みんなのように思いやりのある人になりたい。クラスメートのためにできることから行動して、元通り仲良くなりたい。そう決めて、地元に帰ったんです。

学校でクラスメートが困っていたら手助けしたり、元気がなさそうなら声をかけて話を聞くようにしました。そうすると、よそよそしかった彼も少しずつ自分の話をしてくれるようになり、元通り仲良くなっていったんです。坂本くんと、弥勒山で出会った人たちのおかげで、ぼくは少しずつ元気を取り戻すことができました。

※中学 2 年のときに参加した弥勒山セミナーで、仲間のみんなに元気をもらいました!(写真右から、丸山さん、坂本さん。2019 年 8 月撮影)

みんなで一緒に元気になりたい

今年、ぼくと坂本くんは別々の高校に進学。部活やアルバイトでお互い忙しくなったこともあり、坂本くんに連絡をとる余裕もありませんでした。

7月、ぼくの祖母が亡くなりました。霊友会の教えを実行し、周りの人のことを思って一生懸命、生きてきた祖母。その生き方を振り返る中で、祖母のように人の役に立つ自分になりたいと思いました。そのとき、思い出したのが坂本くんのこと。ぼくがつらいときに支えてくれた彼に対して、何も返せてないと感じたんです。

昨年中止になった夏の弥勒山セミナーが、今年は開催されることになりました。コロナ禍で遠出と宿泊は難しいかもしれない。でも、どうしてもまた2人で弥勒山に行って、一緒に成長したい。そう思い、久しぶりに坂本くんに連絡すると、「久しぶり!」とうれしそうにしてくれました。弥勒山に誘うと、「去年行けなかったし、絶対行きたい」。2年ぶりに一緒に弥勒山セミナーに参加しました。

弥勒山でできた友達と再会できて、坂本くんはうれしそうでした。「コロナ禍で出かける機会がなかったから、バスに乗って、みんなで泊まることができてリフレッシュできた。誘ってくれてありがとう」と言ってくれたんです。また、分科会で同年代の人たちと話す中で、いろんな刺激を受けたようでした。「みんな、将来の夢や目標をしっかりもっているからすごい。7つも下の弟のわがままに腹を立ててケンカしてばかりの自分が情けないなって思った」と。そして「弟を受けとめられる心の大きな自分になりたい」と、地元に帰ってからの目標を話してくれたんです。成長するきっかけをつかんだ坂本くんの話を聞いて、すごくうれしくなりました。彼に弥勒山に行こうと声をかけて本当によかったと、心から思いました。

人と関わることで、相手も、自分も元気になれる。坂本くんの姿を通してそう感じたぼくは、高校の友達のことを思い出しました。入学してすぐ、話しかけてくれて、仲良くなった友達のみんな。彼らのおかげで、充実した学校生活を送れています。でも、みんなは最近、恋愛のことで悩んだり、コロナの影響で外出もなかなかできずに落ち込んでいました。坂本くんだけでなく、高校の友達とも、これまで以上にもっと深く関わっていこうと決めました。

地元に帰ってから、少しずつ行動に移しました。夏休み中、友達みんなで毎日グループ通話をしました。今日のご飯やテレビの話といった他愛もない話、ワクチンを打ったことなど、何でも話せてすごく楽しい。みんなも、ずっと家にいて家族以外の人と接する機会がないから、話せてすごく喜んでいました。

新学期になってからは、元気がなさそうな友達に声をかけて、話を聞くように心がけています。これからも、坂本くんや中学、高校の友達に声をかけて、みんなで一緒に元気になれるように頑張ります。

※今年 8 月の弥勒山セミナーで、ミニ体験談を発表。人の役に立つ自分になるとあらためて決意しました