今月の
特集

2024.4.1

弥勒山にTAS(タス)+

今、霊友会青年部は「とにかく(T)新しい人を(A)誘う(S)-TAS+」を合言葉に、それぞれの地元でまわりの人と関わっている。ここでは、気になるあの人を誘って弥勒山に参加した青年の実感をお届けする。

INTERVIEW

一緒に霊友会。一緒に弥勒山。
   そのはじまりはつどい


K.Mさん 兵庫県 25歳    Y.Kさん(初参加)兵庫県 25

|   Yさんの境遇に、自分を重ね合わせて……

K 私が幼稚園の頃、両親が離婚しました。1度は母に引き取られたものの、生活がうまくいかず、小学校2年生からは父の実家で、曾(そう)祖母と祖父母、父と暮らしてきました。私の父方の家系は曾祖母の代から霊友会をしていて、そんな家で育った私にとって、幼い頃からこの教えは身近な存在でした。学生時代からつどいや弥勒山にたくさん参加する中で、人を思う優しさや温かさにあふれた先輩たちと接し、私も自然と、地域のつどいに友達を誘うようになりました。

高校3年生のときに仲良くなったYさんもその1人です。卒業後もお互いの家を行き来する中で、彼女のお母さんとも親しくなり、Yさんが小学生の頃に離婚し、お母さんが1人で、Yさんたちきょうだい3人を育ててきたことを聞かせてくれました。彼女も、その頃の気持ちを話してくれたんです。

Y いつも仕事で忙しい母の代わりに家事をして、弟と妹の面倒を見る毎日は、長女だから母を支えたいと思っていても、正直、大変でした。自分のやりたいことを我慢しないといけない場面もあり、「まわりの家庭がうらやましい」、そう思うこともありました。

K 私は、Yさんの言葉にすごく共感しました。私も両親が離婚していて、参観日や運動会などの学校行事に母親が来ている家庭をうらやましく思っていたからです。でも、家族だけじゃなく、霊友会の仲間たちがいつもそばで支えてくれたおかげで、まっすぐ育つことができました。だから、Yさんにもこの仲間の輪に入ってもらって、一緒に幸せな人生を歩んでもらいたい。そう強く思い、19歳のとき、初めてYさんを地域のつどいに誘いました。

Y 最初は、「みんなでたこやきパーティーをするんやけど、子どもがいっぱい来るから一緒に面倒を見てほしい」と言われたんです。もともと大勢でワイワイすることは好きだし、軽い気持ちで参加しました。そうしたら、子どもたちはもちろん、同世代から年上の人までいっぱいるし、年代関係なくみんなが自然にふれ合って、楽しそうにしている。すごくびっくりして、「どういう集まりなん?」とKさんに聞いたんです。すると、「霊友会は先祖供養の教えで、一緒に幸せになりたいから夏鈴にもやってほしくて……」と話してくれました。

先祖を大切にするのは良いことだし、何より、私を思ってくれたKさんの気持ちがうれしかった。でも、大事なことだからこそ、簡単には決められない。自分で責任をとれる成人という区切りできちんと判断したい。そんな思いから「20歳になったらもう1度話をしてほしい」と返事を保留し、じっくり考えました。そして迎えた誕生日当日、約束通りあらためて話をしてくれたKさんの誠実さに、「入会するよ」と伝えたんです。

|   一緒に弥勒山に行きたい! その一心で先祖を調べたら

K それからYさんはどんどん地域の仲間たちと仲良くなりました。私がいなくても、他の子と一緒に支部の行事に参加するほど。大好きな地域の仲間の一員に彼女がなって一緒に霊友会をできることが、すごくうれしかったことを覚えています。でも、弥勒山だけは、都合が合わなかったり、コロナ禍もあって、一緒に行くことがずっとかなわなかったんです。

Yさんと一緒に弥勒山に行きたいと思って念願しているとき、ふと、先祖供養の教えだと伝えたのに、肝心なことを後回しにしてしまっていたことに気がつきました。それは、彼女の先祖の名前と命日を調べ、霊友会の法名をおつけすること。都合が合わないからと言い訳せずに、私がYさんに合わせる努力をしよう。そう思い、昨年のお盆に一緒に市役所へ行く時間をつくり、除籍謄本を取って彼女につながる先祖を調べました。

Y 調べてみると、大きな屋敷を持っていた先祖がいることや自分のルーツが宮崎にもあることが分かったり、いろんな発見がありました。それまでは、先祖供養は良いものだと漠然と思っていただけだったんですが、たくさんの先祖がいて自分がいるんだと、はっきり自覚することができたんです。

K 命をつないでくれた先人たちのおかげで、今の生活があるんだ。そのことに感謝し、心を込めてお経をあげ、自分たちが幸せな人生を歩んでいくことで、その恩に応えていく。そんな思いで、今回の弥勒山には絶対に一緒に行くんだと決意を新たにしました。

2月上旬にあった地域のつどいでは、仲間たちが「一緒に弥勒山に行こう!」とYさんを後押ししてくれたこともあり、やっと一緒に弥勒山に参加することができたんです。

|   5年越しの思いが実った弥勒山。一緒に幸せになるという目標に向かって―

Y 地域のつどいで弥勒山の話題になったとき、みんなが口々に「発見があるで」とか「成長できる場所やで」って言うんです。私たちが住む兵庫からだとかなり遠いのに、どんな場所なんだろうとワクワクした気持ちで参加しました。

グループミーティングでは、全国各地から集まった高校生から30代の方までさまざまな年代の人たちと話をしました。こんなにいろんな人たちと話をするなんて、これまで経験したことがありません。見るもの聞くものすべてが新鮮で、1泊2日、充実した時間を過ごせました。普段は接することのないたくさんの人と交流できて、また来たいなって思いました。

K やっとの思いでYさんと一緒に参加できた弥勒山。うれしい気持ちと同時に、知らない人だらけのこの場所をどう思うんだろうという不安もありました。でも、そんな私の気持ちをよそに、Yさんは初めての弥勒山とは思えないくらい、みんなになじんで、積極的にふれ合っていました。人見知りしないタイプで、コミュニケーションが得意だと分かっていたんですが、あらためてすごいなって。私も彼女のように、もっとたくさんの人と関わっていきたいと思いました。

Yさんに声をかけたときの「一緒に幸せになる」という目標に向かって、次は青年部身延・七面山恩師御宝塔参拝登山修行に一緒に参加して、たくさんパワーをもらいたいです。

写真はイメージです。本文の登場人物とは関係ありません。