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2025.11.1
一人では自分を磨けない。
ぼくが学んだ大切なこと
小笹奨太さん 31 歳

写真左が職場の後輩・小泉雄輝さん、右が幼なじみの吉村雄介さん
「導いた会員の姿を通して、自分のどこが悪いのか教えてもらえる。最初は教えに対して斜に構えていたぼくですが、今は巡り合えて、本当によかったと思えます」。
そう話すのは、小笹奨太さん。第二十八支部青年部東海ブロックのブロック長として、日々、人との関わりを大切にしている。そんな小笹さんが教えと出合ったのは16歳のとき。
「両親が離婚して、ぼくと弟は父と暮らすことになったんですけど、父が相談していたのが、川嶋支部長の息子さん。そこから父が導かれ、ぼくたちも一緒に入会しました」。
とはいえ、それまで信仰には縁のなかった小笹少年。戸惑いもあった。
「ぼくの父は何をするにもとても厳しい人。ノーとは言えないんです(笑)。でも、先祖供養を自分の手でするっていうのは良いことだし、父や弟と一緒に家でお経をあげるようになりました」。
学生時代はサッカー部に所属し、練習に明け暮れていた小笹さん。家でお経をあげること以外、つどいや弥勒山には参加しなかった。
「高校を卒業したら、父から『弥勒山に行くぞ』と。最初はすごく渋々でしたね。自分の家でお経をあげるのはいいけど、そういう施設には行きたくない。弥勒山で出会う人はみんななれなれしい。父に誘われて参加するようになりましたが、最初はどうしても馴染めませんでした」。
そんな小笹さんだが、弥勒山に加え、つどいにも足を運ぶ中で、心境に変化が起きてきたと言う。
「何か明確なきっかけがあるわけじゃないんです。嫌々ながらも参加していると知り合いも増えて、会って話をするのが楽しくなってきました。それに、見聞きする同世代の姿が刺激になったんだと思います。相手の幸せのために一生懸命な人。悩みや問題があっても前向きに頑張っている人。そうした人たちの姿にふれ、この教えは間違ってないんじゃないかって少しずつ思うようになりました。導きについても、『やってみないと良さは分からない』という話を聞いて、それじゃあ…と声をかけてみることにしたんです」。
そうした中で浮かんだのが、幼なじみの吉村雄介さん(31歳)だった。吉村さんが当時を振り返る。
「その頃、ぼくは人間関係で悩んでいて、奨太にも相談していました。あるとき、車に乗せられて霊友会の話をされて……。『近くに川嶋さんっていう人がいるから会いに行こう』って、無理やり(笑)連れていかれました。正直、宗教やん!って引いてしまいましたが、何かにすがりたくなるような状況だったし、川嶋支部長をはじめ、みんなの温かさにふれて、何も変わらないなら辞めればいいかと。それでまずはお経をあげることから始めました。
不思議だったのが、霊友会をやり始めたらその悩みが自然に解決したこと。こんなことってあるんだと驚きました。また、祖母の命日にお経をあげていると、なぜか涙が出てきて……。霊友会ってすごいな。そう素直に思うことができました」。
| 「お前が連絡くれるのって、霊友会のことばっかりだ」
そんな吉村さんの体験を目の当たりにしたとき、小笹さんの中にふつふつと湧いてきたものがあった。
「霊友会の教えを信じる気持ちです。入会してから約5年。なんとなくで続けてきましたけど、霊友会をやることでこんなにも状況が変わるんだってことを、つどいや弥勒山で話を聞くんじゃなくて、自分の会員が見せてくれた。聞くのと実際に自分が味わってみるのとでは、喜びが全然違うんです。感動しました。教えを真剣にやる大きなきっかけになって、つどいや弥勒山にも積極的に人を誘うようになりました」。
「ただ……」と、小笹さんが顔を曇らせる。吉村さんが代弁する。
「彼からの連絡が、霊友会の行事に誘う内容ばかりになってしまったんです。こっちは長年の友人として食事にでも行きたいのに、彼から電話があったと思えば『今度つどいがあるから行くぞ』。寂しいと言うか、腹が立つと言うか……。教えは信じているけど、ちょっとそれはどうなのかなと。それで、彼に直接、『連絡くれるのって、霊友会のことばっかりだ』と言いました」。
思いもよらない親友の言葉に、小笹さんの心が揺れた。
「確かにそうだよなって、めちゃくちゃ反省しました。声をかけなきゃ、誘わなきゃっていう気持ちが前に出過ぎて、一方的になっていたんです。普段の人間関係があってこその霊友会なのに、それが抜け落ちていました。教えに対して彼がもう一度前向きになるまで、自分がつどいや弥勒山で感じたことだけ伝えよう。友達としてやり直そう。そう決めました」。
小笹さんが変わり始めたのはそこから。吉村さんがその変化をこう話す。
「少しずつですけど、物腰とか口調が柔らかくなりましたね。以前は自分が一番っていうタイプでしたけど、人のことを気にかけるようになったというか。それで、3年前からまた教えの場に足を運ぶようになりました」。
物事が思うようにいかないとき、相手を責めるのではなく、自らを省(かえり)みることで前に進む。霊友会が大切にしてきたこの姿勢の正しさを、小笹さんは初めて体験。そして、それを味わわせてくれる仲間の大切さも知った。

「拡大青年のつどいin 名古屋」(7 月13 日)では、支部の仲間とブースを担当
| 導いた会員の素直さがぼくに力をくれる
友達として、導きの親子として再スタートを切った小笹さんと吉村さん。この夏、そこに新しい仲間が加わった。小笹さんと同じ会社に勤める後輩の小泉雄輝さん(26歳)。彼が今、2人の活力の源になっている。
「霊友会の話を聞いたきっかけは、『会社を辞めたい』と奨太さんに相談したことです。昔からの友達に、会社を立ち上げるから協力してほしいと言われて、転職もありかな。そう思い、まずは先輩である奨太さんに話をしました。そしたら、『先祖供養やらないか。それで物事はいい方向に動くから』と言われたんです。その言葉が妙に納得できた。奨太さんは面倒見の良い先輩だし、やってみることにしたんです」。
小笹さんは、「ずみ(小泉さんのこと)はものすごく素直」だと言う。8月の青年の弥勒山セミナーにも、「悩んでいるなら弥勒山に行ってから決めたほうがいい」という言葉に、即決で参加を決めた。小笹さんがその素直さに気づけたのは、導きの声をかけたからだった。
「ずみから転職したいと相談されたとき、今の職場に残るにしろ、辞めるにしろ、良い縁のところに巡り合ってほしいと思ったんです。それで迷わず霊友会の話をしました。彼がすごいのは、良いと言われたことを何でもすぐに実行するところ。入会してからずっとお経をあげているし、弥勒山にも『行ってみたい』と。斜に構えてかっこつけていたぼくと全然違う。とにかく何でもやってみるっていう彼の姿勢は、後輩だけど、見習わなきゃいけない。雄介も『ずみの存在は大きい。彼がいるから俺も頑張ろうと思う』と言ってくれています」。
実際に弥勒山セミナーに参加した小泉さんは―。
「実は転職について、親はもちろん、みんなから反対されていました。そのことを弥勒山で相談すると、やっぱり同じ答え。『霊友会の場で言われたことが正しかったと、後から分かることも多い』というアドバイスもあって、今の職場に残ることにしたんです。結局、会社を立ち上げる話は流れてしまって、その友達との関係も微妙に。奨太さんの言う通りだった、すごいなって思いました。次は七面山にも行ってみたい」。
こうした会員との関わりを経て、小笹さんは今、何を思うのか。
「ぼくが導いたんだからって偉そうに接するんじゃなくて、相手から学ぼうっていう姿勢が大切だって思います。実は、今年の青年部の七面山修行でもそう実感することがありました。
彼らとは別に導いた友人がいるんですけど、七面山修行の初日、その彼が『霊友会をやめる』と川嶋支部長に直接、仏具を返しに行ったんです。その連絡を支部長からもらったとき、なんで俺を飛び越えて行くんだってすごく腹が立って……。そのことを夜のつどいで先輩に相談すると、『そのイライラはどこから来るの? そこに気づくのが今回の修行じゃない?』と言われたんです。それで、どういうことなんだろうと思いながら登りました。
道中、彼とのやり取りを思い返しながら感じたのは、雄介のときと一緒だということ。思うように動いてくれないことへの苛立(いらだ) ち。正しいのは教えなのに自分が正しいと勘違いして、上から目線で接していた態度。それが彼を教えから遠ざけてしまったんだと、心から申し訳なく思いました。自分は変われたと自惚(うぬぼ) れず、謙虚な心をもちつづけることの大切さを学びました。
一人では自分を磨けない―。会員の姿から教わったことを胸に、これからも雄介とずみと一緒にたくさんの人と関わっていきます」。

お互いに高め合う仲間を目指す。3人の結束は固い
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