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2025.10.1

“人のために” が自分の成長に

和歌山県  冷水 もねさん 19 歳

幼い頃からつどいや弥勒山に参加していた冷水もねさん。7人きょうだいで、家族みんなで参加することが多かった彼女にとって、今年3月の「青年の弥勒山春のセミナー(学生班・青年部入部式)」(各支部合同)は少し違ったようで……。

「きょうだいも社会人が増えてきて、私以外に参加できるのが中学1年生になる弟だけでした。私は運営者として参加者の先回りをして動くから、弟に付き添ってあげられない。弟は喘息(ぜんそく)持ちで、私も昔そうだったから、まわりに迷惑をかけたくない気持ちも分かる。参加しないほうがいいんじゃないかな。そんな態度を見せていた私に、母がこう言ったんです。『もねは何のために運営者をやるの?』。

ハッとしました。先輩たちに憧れて、私も参加者に寄り添える運営者になりたいと思っていたのに、弟の気持ちを全然考えていなかったなと反省したんです。弟に聞いてみると、『行きたい』と。同じ地域の人たちに面倒を見てもらうようにお願いして、一緒に参加すると決めました。弟が弥勒山を楽しめるように。そして、参加者全員が来て良かったと思える2日間になるように。心を込めてお経をあげ、まわりの人に教えを伝える。自分なりに人のために動く修行に取り組みました。

迎えた当日、弟は喘息の発作も出ず元気で、『めっちゃ楽しかった!』と喜んでくれました。すごくうれしかった。いろんな参加者から『楽しかった』『もねちゃんと話せて良かった』と言ってもらい、胸がいっぱいになりました。

人のために―。その思いが、自分を成長させてくれました。これからもその気持ちを忘れず、たくさんの人の力になれる自分をつくっていきたいです」。