Voice

2020.9.30

前向きになってくれた。
その経験を生かして―

「心から人を思って、自分の気持ちを素直に伝える。霊友会の仲間と関わる中で教わったその大切さを、今、すごく感じています」。

看護師として働く佐々木菜摘(山梨県・23歳)さんには、忘れられない出来事がある。

「ある患者さんから『死にたい』と言われたんです。彼女は摂食障害の治療のため、チューブで栄養を摂っていました。それが『つらくて仕方がない』と。そんな彼女を放っておけなかった私は、時間を見つけては声をかけて、話を聞くようにしました。患者さんに立ち入りすぎじゃないか、嫌な思いをさせないかと、すごく悩みました。でも、どうしても元気になってほしくて……。思いきって自分の気持ちを伝えたんです。『治療を応援してくれる優しいご家族がいるんですから、頑張りましょうよ』と。そのときは聞いてくれませんでしたが、その後も本音で話していくうちに、『そうかな』と耳を傾けてくれるようになりました。ある日、ついに『治療を頑張ってみる』と言ってくれたんです。自分が関わった人が、前向きになってくれた―。胸がいっぱいになりました」。

この経験を励みに、佐々木さんは精いっぱい、仕事に取り組んでいる。「時には相手の反応を気にして、素直な気持ちを言えないときもあります。日々、反省しながら、心から人を思って行動できる自分になれるように、努力し続けていきます」。

*撮影場所・甲府駅周辺(山梨県甲府市)/撮影・太和田光一郎 *7月24日に電話で取材しました。