Global Voice

2021.1.1

人の気持ちに目を向けると、
私の人生は変わり始めた

世界に広がる霊友会の教え。今回は、フィリピン共和国のグライザ・アンジェラ・H・バカニさん(35歳)を紹介します。定職に就かない夫と貧しい生活を送っていたグライザさん。霊友会の教えを実践する中で、ある会員と出会います…。グライザさんに話を聞きました。

私は17歳から夫のアルバートと同棲を始め、18歳のときに長男を出産。2年後に次男を妊娠したことを機に結婚し、私は家族を支えるためにコールセンターで働き始めました。しかし、夫は子どもができたのにも関わらず定職に就きません。

私自身も仕事が長続きせず、転職を繰り返す中で、家計は苦しくなる一方でした。仕送りをしてくれている夫の両親に申し訳なく、私は夫に「どうしてそんなに無責任なの?」と怒り、子どもたちの前で喧嘩ばかりしていたのです。

そんなとき、私たちを心配した夫の兄のアイバンから霊友会の教えのことを聞きました。兄は、「先祖がいなかったら、私たちは生まれていない。先祖に感謝し、教えを実践すれば幸せになれるよ」と言い、私は今の生活を変えられるならと入会したのです。

「失礼な人だ」と嫌っていた、あの人と私は似ている?

私は変わりたい一心で、支部長と共に多くの人に霊友会の教えを伝えるため、地元中を歩きました。一生懸命伝える中で出会ったある女性は態度が悪く、話しかけても無視をされてしまいます。「失礼な人だな」と怒りが湧いたとき、ふと、霊友会の研修会で聞いたことを思い出しました。教えを伝えられないときは、相手との接し方や自分の態度を改めることが大事だということです。そこで私は、自分の話をしたいという気持ちを抑え、まずは彼女の話を聞くことを心がけました。

初めは怪訝(けげん)そうな彼女でしたが、度々訪れているうちに、夫と離婚していて、子どもたち4 人との暮らしは貧しく、将来に不安を抱えていることを少しずつ話してくれました。

私は支部長から自分を改めないといけないと言われたとき、自分の至らないところが分からずにいました。「みんな、私に心を開いてくれない」と相手を責めてばかりいましたが、私は相手の話を聞かず、気持ちを知ろうともしなかった。そこが私の改めなければいけないところだと気づきました。私は彼女に、一方的に教えの話をするばかりだったことをおわびし、一緒に幸せになっていきたい気持ちを正直に伝えると、彼女は入会してくれたのです。

私たちはお経をあげ、一緒に導きに歩きながら、少しずつ信頼関係を築きました。彼女は教えを素直に実践して、家族や周りの人の気持ちを尊重し、思いやれるようになりました。彼女は今、貧困から徐々に抜け出しつつあると語ってくれ、私も嬉しくなりました。

そんな会員との交流を家族に話していくうちに、夫も教えに興味を持ったようです。夫はつどいで親子の体験談を聞いたり、自分と似た人を導く中で、父親としての責任を自覚し、家族を支えるために職を探し始めました。

思えば、気が短い私は夫に対して怒ってばかりで、自分が正しいと思うことを押し付けてきました。そんな至らない自分を先祖に深くおわびし、自分を改めることを決意しました。

そして、夫婦で話をするときは、これまでと違い、まず夫の話を聞くようにしました。すると夫婦喧嘩も少なくなり、家の中も明るくなっていったのです。

※家族で食事を楽しむグライザさん(右端)。実母と4人の子どもたち、夫のアルバートさん(左端)と

自分を改めることで、家族関係や人生を変えられる

夫はホテルの定職に就き、家族のために頑張っています。私は児童福祉施設の保育士になり、この仕事は自分に向いていると感じながら働いています。今は家族共に不安のない、穏やかな毎日を過ごせています。

私は教えを通じて、自分を改めることで家族関係が変わり、人生をも変えられることを実感しました。この体験を一人でも多くの人たちに伝えていきたいと思います。