Global Voice

2020.10.31

「人生の成功者」と思っていた私が、
すべてを失って気づいたもの

今回は、メキシコのラウロ・アントニオ・サラス・カスティージョ(58歳)さんをご紹介します。

貧しい境遇に耐えて努力を重ね、憧れの生活を掴んだラウロさん。ある日突然仕事を失い、妻や子どもたちとの関係も悪くなっていたとき、霊友会の教えに巡りあい……

「私はプエブラ州の小さな村で、六人兄弟の四男として生まれ育ちました。実家は貧しく、生きていくだけでも大変でした。

私が20歳のとき、家族で首都メキシコシティに引っ越しました。生活は貧しいままでしたが、家族は私に教育の機会を与えようと、生活を切り詰めて学費を捻出してくれました。私は猛勉強を重ね、国立の工科大学を卒業し、大企業にエンジニアとして就職することができたのです。

仕事も順調、充実した日々の中でパトリシアと出会い、結婚しました。長女・次女・長男に恵まれ、これからは両親に心配をかけることなく、幸せな生活が続くと思っていました。
 けれどもいつしか、『自分がつかんだ成功は全部自分の努力の結果だ』と、慢心するようになっていました。そしてある日、私は突然仕事を失ったのです。生活に余裕がなくなり、家族関係が悪くなっていきました。

私は家族を養うためにお金に執着するようになり、妻は些細なことにも声を荒らげるようになりました。そんな私たちを間近で見ていた子どもたちは不安に陥り、長女はうつ病になってしまいました。

私が再就職先を探す一方で、妻も現状を乗り越えようと模索を続けていました。妻はメキシコ霊友会が展開していたリサイクル活動に参加し、その折に霊友会の話を聞き、入会したのです。

我が家に総戒名と過去帳が納まり、妻が毎日お経をあげるようになりました。すると、情緒が不安定だった妻が落ち着きを取り戻していったのです。

私は生活費をどう工面するのかで頭がいっぱいだった上に、目に見えないところへ思いを向ける気持ちの余裕はありませんでした。しかし、入会してから妻が大きく変わったことに驚きました。最初は霊友会の活動に参加することを躊躇していた私でしたが、妻が変わったことを機に、霊友会の活動の場へ足を運ぶようになったのです」。

亡くなった母や先祖は今の家族を見て悲しむに違いない

「メキシコ支局で行われたつどいで、この教えは自分につながる先祖に感謝し、供養していくことだと聞き、私は亡くなって間もない母のことを思い出しました。『支えてくれた母にできることがあるのなら』と、私も一緒にやってみようと思いました。

母に感謝が伝わるようにという気持ちで毎日お経をあげていると、母や先祖が私たちを見守ってくれているような気がしました。そしていつしか、『大勢の先祖が子孫の幸せを願ってくれている。今の私たちを見たら、先祖は悲しむに違いない』という思いを強くしたのです。

それからは家族で一緒に多くの人に教えを伝え、導いた方の家に総戒名と過去帳を納めさせていただきました。そして我が家でつどいを開くと、参加した人たちは抱えている問題を少しずつ話してくれるようになりました。

つどいを続けていくと、しだいに教えを実践して得た喜びを話してくれる人が増えてきて、私もこの教えを実践すれば変わっていけるのだと実感できるようになりました」。

※メキシコ支局で仲間たちと。中央の男性がラウロさん

長男の生死の境目で気づいたこと

「少しずつ家族関係も改善されてきたと思い始めた矢先のことです。ある日、長男が友人のパーティーに出かけたとき、約束の帰宅時間になっても帰らず、連絡もつかなくなりました。胸騒ぎがした私は、妻と共に会場に向かうと、意識を失った長男が倒れていました。すぐに病院に搬送しましたが、深刻な状態で、生死をさまよったのです。翌朝、長男は一命を取り止めました。長男は私に怒られると思っていたようですが、私は妻と一緒に彼を抱きしめました。

思えば、今までの私は、身の回りの問題を自分一人で解決しようとするあまり、他人を頼ったり信頼するという気持ちが薄かったのです。長男に起こったことと教えの実践を通じて、『自分の足りなかったところに気づかせてもらえたのだ』と、先祖に深く感謝することができました。

その後、長男は訪日し、弥勒山修行に参加しました。日本の青年たちとお互いの悩みや気持ちを語り合う中で、『誰にだって悩みはある。自分一人で落ち込まなくてもいいんだ』と実感したそうです。うつ病だった長女も、訪日修行で得た経験をきっかけに元気を取り戻しました。

私は教えを実践して、自分を見つめ直し、家族の笑顔を取り戻すことができました。これからは同世代の人や青年たちにこの教えを伝え、幸せな家族を増やし、世界平和の実現に貢献していきます」。

※ラウロさんの子どもたち。左から長男パブロさん、二女パウリナさん、長女ラウラさん

 

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