「美の都」と称されるネパールの古都ラリトプルで７人の家族と住むイシャさんは、大好きだった祖父を自らの手で供養したいと入会。彼女は霊友会の教えを実践していく中で、「人は変われるんだ！」と強く実感するようになっていったという。

子どもの頃のことを振り返ると、母方の祖父との思い出が、昨日のことのように思い出されます。私が幼い頃、母が仕事に出ている間、いつも私の面倒を見てくれたのが祖父でした。

中学校の校長だった祖父は、一緒に遊んでくれるだけでなく、丁寧に勉強も教えてくれました。そんな祖父が大好きで、17歳のときに祖父が亡くなったときは悲しみでいっぱいになりました。

|   大好きだった祖父が一番喜ぶ供養のために

ある日、隣人のアミット・シュレスタ支部長から霊友会の教えについて聞きました。

つどいの後、アミット支部長（中央）、愛する夫・娘・息子と一緒に

「子孫自らの手で先祖を供養し、先祖から受け継いできた因縁を、自分の心と行いを改めることで解決していく。それが、先祖が一番喜ぶ供養なんだよ」と聞き、祖父が喜んでくれるのならと、２０１６年に入会したのです。

当時の私は、社外査役補事に加えて、夫と一緒に息子と娘の子育てに奔走する毎日。時には疲れ果ててしまうこともありましたが、お経をあげながら祖父を思い出し、「私たちを見守ってください」と念願しました。すると、体の奥から元気が湧いてくるのです。

入会当初は関心を持ってくれなかった家族も、段々と一緒にお経をあげるようになりました。

地元の支部のつどいに参加したとき、私は家族で一緒に先祖供養ができる喜びを発表しました。すると支部長から、「この教えの良さを実感したのなら、ぜひ同じ地域に住む人たちにも伝えてみてくださいね」と声をかけられたのです。私はその言葉に押されて、友人や知り合いにも教えを伝えるようになっていきました。

ビシャル・カトリ・チェリさん

少しずつ会員が増えていき、自宅でつどいを開くようになりました。その中で出会った１人が、夫の幼馴染みのビシャル・カトリ・チェリさんという男性です。当時の彼は新しい仕事に次から次へと手を出しては失敗を重ね、行き詰まっていたのです。

ある日のつどいでビシャルさんは、「努力しても報われないし、話を聞いてくれたり、手伝ってくれる人もいない。私のことを誰にも理解してもらえないんだ」と、自分が抱える悩みを打ち明けてくれました。

|   今がつらくても、きっと変われる

そんな彼のことを、私は放っておけませんでした。仕事で悩んでいたときにつどいでいろいろな人生を歩んできた人と出会い、元気をもらってきた体験を話したのです。

「支部長や会員の人たちの幸せそうな姿を見ていると、仕事はお金を稼ぐことだけがすべてじゃないと気づかされたの。みんなは人が喜んでくれることに真剣に取り組んでいて、それが人として大切なんだって思う。

同じ失敗を繰り返さないためにも、教えを実践して、自分を見つめ直そう。今がつらくても、きっと変われるから。一緒に頑張ろう！」

ビシャルさんは、少しでも現状を変えられるのならと入会。自分から、「こんにちは！」「ありがとうございました！」と積極的に人に挨拶をすることから始めました。そして、友人や親戚に霊友会の教えを伝える中で、相手の現状や悩みに耳を傾けるようになったのです。

これまでとは大きく違うビシャルさんの姿に、周りの人の彼を見る目も変わってきました。困っている人たちに手を差し伸べる、明るく頼りになる彼に惹かれ、教えに興味を持つ人が増えたのです。

そんな彼の変化は、仕事においても良い影響をもたらし、仕事仲間と信頼関係を築けるようになりました。彼は、環境コンサルタント（環境保全に関する知識や経験に基づいて、市民や事業者などに助言を行う）の仕事を軌道に乗せことができたそうです。私も、彼の変化が自分のことのように嬉しく感じました。

ある日のつどいで、支部長から、「霊友会の会員として、地域に住む人たちから信頼される人間になろう」と呼びかけられました。私はさっそく、地元の清掃活動や募金活動に参加。また、ネパール霊友会が行っている「フリーアイキャンプ」（貧しい人を対象にした、目の病を無料で診察・治療する活動）などの社会奉仕活動に携わりました。

そうした活動を通して、地元の人たちからの支援ばかりでなく、私たちに向けられる笑顔や感謝の言葉に、本当に心が温かくなりました。この教えに出合っていなければ、人の役に立てる喜びを知ることはなかったと思います。

貧しい人たちへの医療ボランティアに取り組むイシャさん（右から2 人目）

私はこれからも、世のため人のために霊友会の教えを実践し、祖父のように周りの人の幸せを願い、動ける自分になりたいです。そして一人でも多くの人にこの教えを広げ、人は絶対に変われるのだと伝えていきます。