Global Voice
2021.3.31
行動もせず、できないと決めつけていた 。
「自分を変えたい」 そう思った
世界的にコロナウイルスが蔓延し、多くの人たちが心に大きな不安を抱えています。フランスでは昨年3月10日時点で合計感染者数1784人。死者は33人、重篤者は86人となりました(2021年3月3日現在、合計感染者数375万9247人。死者8万6764人)。これを受け、12日、マクロン大統領がテレビ演説を通じて、国民に外出自粛と学校の閉鎖を発表。そして16日夜には、フランス全土での外出制限を発表し、翌朝からロックダウンが始まりました。
フランスの西部、ロワール川沿いの町ナントに住む、ソレヌ・バイルさんは、夫のフレデリックさん(49 歳)と2人の子どもとの4人家族。管理栄養士の仕事をしながら、コロナ禍の中でもお互いに励まし合って、霊友会の仲間の輪を広げていこうと頑張っています。
ソレヌさんに話を聞きました。
「フランス全土でコロナウイルスが広まり始めると、仕事にも行けなくなりました。子どもを抱え、先の見えない不安に押しつぶされそうな中、私はその不安を振り払おうと、お経をあげました。
そんな中、末吉会長の、『コロナウイルスの感染拡大が1日でも早く収束するよう、今こそ教えを伝えさせていただきましょう』というメッセージを読ませていただきました。でも、初めは素直に受け入れることができませんでした。何も行動しないうちに、コロナ禍だから無理だと決めつけている自分がいました。
なぜそう思いこんでしまったのだろうとお経をあげ、自分を振り返ると、だんだんと『できないと決めつけてしまうような自分は嫌だ、変わりたい』と思うようになってきたのです。
私は勇気を出して、ロックダウン直前の出張先で出会った方に、霊友会の教えを伝えました。すると、彼女は一緒にこの困難を乗り切りましょうと入会したのです」。
結果を恐れず、行動することの大切さを知ったソレヌさん。18年前に霊友会に入会した会員のジョエル・ゴリックさん(77歳)にこのことを伝えました。
「当時、3カ月ごとに開催してきたつどいを、『今だからこそ繋がろう。自分たちにできるつどいを開こう』という、オンラインでつどいを開催する企画があったのですが、ジョエルさんは無理だと消極的でした。
ところが私の話が、気持ちを切り替えるきっかけになったようです。それからは、お互いに励まし合い、修行に取り組んでいきました。するとジョエルさんの娘さんをはじめ、大勢の仲間が協力をしてくれて、『オンラインつどい』を開催することができたのです」。
新たに入会した会員6人を含む47人が参加した「オンラインつどい」は、コロナ禍で誰もが不安を抱え苦しんでいる中、困難な時だからこそ前向きに頑張る心を持とうと、一歩踏み出す勇気を生みました
夫婦は価値観が違って当たり前
ソレヌさんは、「オンラインつどい」の中で、霊友会の教えを実践することで、夫との関係が変わってきたことを話しました。
「夫と私は価値観が合わず、何にでも否定的な彼にいつも邪魔ばかりされていると思ってきました。例えば、夫の健康を気遣って、既製食品の取り過ぎや、運動不足を指摘しても聞く耳を持ってくれません。家のリフォームを相談しても、壊れているわけじゃないと取り合ってくれません。
うんざりして霊友会を勧めてくれた方に彼のことを相談しました。けれどもアドバイスは私が思っていたものとはまったく逆でした。
『あなたは自分が正しいと、相手の気持ちも考えずに押し付けているだけ。相手の気持ちに立ち、寄り添うことが大事』と。
私は、価値観が違って当たり前、何もかも同じ視線であるわけがないと気づかされました。
霊友会の教えを実践し、お互いに支え合おうと心がけるようになると、夫は明るくなり笑顔が増えました。そして何より、私自身が自由を感じられるようになったんです」。
※週末には夫婦水入らずで出かけるのが楽しみの一つだ(2019年7月12日撮影)
娘のためにと言いながら、「自分は悪くない。分かってもらえない」と言い訳をしてきた私
ジョエルさんも、娘のナタリーさんに霊友会の教えを伝え、親子で活動する中で気づいたことを次のように話しました。
※ジョエル・ゴリックさん
「コロナ禍の中、会員の仲間たちとお互いを支え合おうと、インターネットを通して互いを中継しながら毎日の経行を実践しました。私たちは毎朝、同じ時間に共にお経をあげ、フランス霊友会の機関紙から抜粋した記事を読み、両恩師が遺された教えについて学びました。読み終えた後、私たちはお互いの体験談を発表し、何かあれば質問をするという時間を設けました。
こういった活動の中で私たちの親子関係もだんだんと改善されてきました。
それまで私たちの親子関係は決して良いものではありませんでした。時には激しい口論もして、それでも娘のためにと自分なりに一所懸命に修行をしてきたつもりでした。けれども、『こんな家族に生まれてこなければよかった』と、娘は心を開いてくれませんでした。
私はつどいに参加し、話を聞く中で、自分のことばかり考えていることに気づきました。私はこれまで娘に傷つけられているとばかり思っていました。でも、私は娘のためにと言いながら、『自分は悪くない、なんでナタリーは分かってくれないの』と、そう自分に言い訳をしてきたのだということに気がついたのです。
私は思いやりの心が足りていなかったと娘に心から謝りました。そんな私の姿に、娘も何かを感じてくれたようです。娘は心を開いてくれるようになり、自分のために一所懸命に修行をしてくれたことに感謝をしてくれました。
このような困難な状況にも関わらず『オンラインつどい』を開催できたことで、私たちの教えに対する信念は、より一層強くなってきています。これからも多くの人にこの教えを伝えていきます」。