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REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2020.4.30

町の復興を願い 癒しのカフェ

「ありがとう こだま 基金」は、さまざまな事情で学校に行けなくなったり、生きることさえ困難になっている子どもたち、お年寄り、障がいのある人たちなどへの支援活動に使われるとともに、支援をしている個人やグループ・団体に贈られる。

 宮城県亘理郡に住む、平田悦子さん(77歳)は、社会福祉法人山元町社会福祉協議会山元町共同作業所・工房地球村で長年ボランティア活動を行ってきた。

 工房地球村は、通所者の方たちが施設で働きながら、地域で生き生きと暮らせるように自立と社会参加を目指している。中でも地球村で運営している喫茶店「カフェ地球村」は、地域の皆さんがくつろぎを求めて集う人気店になっている。

 平田さんに話を聞いた。

※カフェ地球村で美味しい紅茶をいただきながらスタッフの方とおしゃべりをしてくつろぐ平田さん(写真左)。右は兄の齋藤支部長の孫の大山照仁くん 

 私は64歳で退職してからは、専業主婦でしたが、当時の地球村の所長さんからの誘いでボランティアに参加することになりました。

 当時の私はボランティアの経験はなく、同じ町内に住んでいながら、障がい者の方の施設があることさえも知らなかったんです。でも所長さんが「肩肘張らずに、軽い気持ちで参加してみてください」と声をかけてくださったので、行ってみることにしました。

 参加してみると、大勢のボランティアの方たちがいて、通所者の方たちに寄り添い楽しそうにお話をしたり、作業の補助などをしていました。その様子を見ていて、「私も何かしら役に立てるはず」と思い、地域の有志で作った「メンタルヘルスボランティアの会」に入会したんです。

 それから3年、週に1度はボランティアに通い、通所者の方たちとも信頼関係ができてきた。

 平成23年3月11日、東日本大震災が発生。施設は内陸の高台だったため直接的な被害は無かったが、職員の一人が亡くなり、通所者の方も家や家族を失った。平田さんの自宅も家財道具が倒れ、足場のない有様となった。

 職員の方たちは震災の対応に追われ、施設の運営もままならない状況でした。私も自宅のかたづけで手一杯。それはもう本当に大変でした。それでも「ありがとう こだま 基金」をはじめ、全国からたくさんの支援と励ましの言葉が届き、少しずつですが復興に向かえたんです。この時に町の復興を願い、できたのが「カフェ地球村」なんです。

 震災から9年がたち、通所者の方たちも元気を取り戻し明るくなりました。霊友会の「笑顔まつり」や、「山元町ふれあい産業まつり」などのイベントにも出店できるまでになりました。私も健康でいるかぎり、これからも霊友会の教えを生かし、社会貢献を続けていきたいと思います。

 そう平田さんは話してくれた。

※「創立祭2009 in 宮城」に出店し、手作りクッキーやいちごジャム、授産品を販売する平田さん(後方中央)と、平田さんの兄の齋藤正直支部長(平田さん左隣)