社会を学ぶ
21世紀末の地球は?

IPCC第5次評価報告書では、20世紀末頃(1986年~2005年)と比べて、有効な温暖化対策をとらなかった場合、21世紀末(2081年~2100年)の世界の平均気温は、2.6~4.8℃上昇(赤色の帯)、厳しい温暖化対策をとった場合でも0.3~1.7℃上昇(青色の帯)する可能性が高くなります。さらに、平均海面水位は、最大82cm上昇する可能性が高いと予測されています。

世の中の問題を他人事にせず、自分にできることから社会に貢献していく。そんな青年を目指すためのコーナー。
今回は、最近よく耳にするSDGs(エス・ディー・ジーズ)について取り上げます。SDGsって何? 地球規模の問題と私たちの生活がどう関係しているの? そんな疑問をMyおせっかいヒーローズがナビゲートします。さらに、川岸浩之青年部部長代理が取り組んでいるアクションも紹介。私たち一人ひとりに何ができるのか、霊友会青年部として大切なことは何なのか。一緒に考えてみましょう。

SDGsって?
世界共通の理念と目標【SDGsから社会を学ぼう】

レッド 世界には、貧困、教育、ジェンダー(※)、エネルギー、気候変動など、いろんな問題があるよね。それらを解決するために、2015年の国連サミットで全加盟国が合意して「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」を掲げたんだ。2030年までに持続可能な17のゴール(目標)と、合計169の具体的なターゲットがあるんだよ。

イエロー そんなにたくさん!覚えるのが大変だ……。

レッド ここで大切なのは、SDGが掲げる「誰ひとり取り残さない」という共通の理念。地球とすべての人類の未来を守るため、世界が心を一つにして目標達成を目指すんだ。

イエロー おお!ぼくにも大きな役目があるって気がしてきたぞ。まずは知ることから始めて、自分にできることを見つけたくなった!

地球温暖化による危機はすぐそこに

ピンク 17の目標を見てみると、私が気になるのは気候変動の問題。日本も年々暑くなって、豪雨などの自然災害が増えている気がするのよ。

レッド つい先日、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、地球温暖化の現状や将来予測を発表したんだ。「人間の影響が、大気・海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」とし、向こう数十年の間に二酸化炭素(CO2)及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、世紀中に、1・5℃及び2℃地球温暖化が進むと断定した。ちなみに日本は、CO2の排出量が世界で5番目に多い国(2018年統計。環境省ホームページより)。CO2は、ぼくたちの生活の中でも、電気やガソリンを使う際や、さまざまな場面で排出されるから、決して無関係じゃないよね。温暖化が進むと激しい雨や台風がますます増えるのはもちろん、日本でも多くの地域が浸水するなんていう怖い予測もあるんだよ。

イエロー 「向こう数十年」か。ぼくらの世代にかかっているんだね。ん?ワルルちゃんがじっとこっちを見ているぞ。

ワルル   ……。

ピンク ワルルちゃんも一緒に話しましょう。みんなで考えることが大切。私たち一人ひとりにできることがきっとあるはずよ!

※ジェンダーとは、「男なら〇〇」「〇〇は女性の仕事」のように社会的・文化的につくられる性別のことを指す。

誰ひとり取り残さない社会のために
未来のために。私のアクション!―社会を学ぶサロン(7/4オンライン青年のつどい)から―


青年部部長代理 川岸浩之

 地球温暖化はとても大きな問題なので、自分のこととして捉えることが難しい面もありますよね。でも、ぼくたちの普段の生活から始められることもたくさんあると思うんです。

 ぼくも最近、いろんなことをやってみました。例えば、家の電気を従来よりも温室効果ガス排出が削減できる再生可能エネルギー(太陽光、風力など、自然界にあるエネルギー)を使った電力に切り替える。家庭菜園でカイワレやトマトを育て、自宅で消費することで食料の輸送に伴うCO2排出をゼロにする。父の日のプレゼントに、CO2排出量を抑えて作られたTシャツを選ぶ……。たしかに、ぼく一人の行動だけでは影響は無いに等しい。でも、実際に行動したことで、地球温暖化の問題により関心をもてるようになりました。それが大切だと思うんです。

 「今の世代は地球温暖化の影響を最初に受けている世代であり、壊滅的な地球温暖化を防ぐことができる最後の世代である」。これは、地球温暖化について調べる中で知った言葉です。SDGsが掲げる「誰ひとり取り残さない」という理念は、霊友会青年部のスローガン「ほっとかない!ほっとけない!となりの人から世界まで」に通じるものと、ぼくは思います。一人ひとりが社会の問題について調べ、「社会を学ぶサロン」に参加し、自分なりのアクションを起こす。そんな仲間の輪を広げていく。そして、チームでできる「Ourおせっかい(社会貢献活動)」を一緒につくっていきましょう。


カイワレの栽培 とってもカンタンです!


地球環境に配慮したお洒落なTシャツでした♪