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REIYUKAI
ボランティア

2024.2.1

地域の大切な場所で
ありつづけるために

特定非営利活動法人 秋保(あきう)福祉会「しゃくなげ苑」

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 2025年、およそ5人に1人が75歳以上の後期高齢者となる「超高齢化社会」が到来する。労働力の減少や、医療・介護制度などのあり方をはじめとする諸問題は、避けて通れない課題だ。

 「ありがとう こだま 基金」の支援先の一つ、宮城県仙台市太白(たいはく)区秋保町にある障がい者支援施設「しゃくなげ苑」は、利用者の高齢化に直面しながらも、秋保町で唯一の地域活動支援センター(※1)として活動している。

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|   みんなでつくる布草履(ぞうり)は「しゃくなげ苑」の看板商品

 「しゃくなげ苑」は、町内に住む身体・知的・精神障がいをもつ人たちが、いきいきとした生活を送れることを目的に、平成15年(2003)に開所された。

 施設に通う利用者たちの活動内容は、布草履(その名の通り、布で作った草履のこと)の作製。ここでは、不要になった着物を再利用し、着物の糸をほどき裁断する作業、ミシンで縫う作業、縫った布を筒状にして、中に紐を通すといった細かい作業を行っている。そこから先は職員へバトンタッチ。苑長の槻田朗(つきたあきら)さん(68歳)が布を編み、職員たちが鼻緒をつくって完成となる。

 この布草履は利用者と職員みんなでつくる「しゃくなげ苑」の看板商品。近くにある秋保神社や道の駅でも販売され、地元の人のみならず購入した観光客からも、その丈夫なつくりが評判を呼んでいる。

布草履をつくるため作業中の利用者のみなさん。それぞれが、自分たちのできることに一生懸命取り組む

利用者の中にはミシンが使える人も。慣れた手つきで素早く縫っていく

 近年では、高齢のため、施設に来ても思うように作業ができない利用者も増えている。そんな人たちでも楽しめるように、行事にも力を入れているのが特徴の一つだ。

 夏祭りやクリスマス会、春と秋に行う遠足に加え、毎月一回「映写会」を開催。「映写会」には、地域の人たちも参加して一緒に映画鑑賞を楽しむなど、地域の人たちと交流する機会も設けられている。

|   障がいをもつ人たちの心の拠(よ)りどころに

 「しゃくなげ苑」と霊友会との交流は平成21年(2009)から始まった。同じ秋保町に住む霊友会会員が声をかけ、「創立祭2009」に出展したことがきっかけだ。また、会員が経営するお土産店でも布草履の販売を開始。「笑顔まつり」(※2)にも初回から毎年出展している。

 そんな中、資金面で厳しい状況にある同施設を支えていこうと、霊友会は平成23年(2011)より「ありがとう こだま 基金」で支援を始めた。基金は、利用者たちが楽しむ様々な行事の運営費用に活用されている。

 槻田苑長に話をうかがった。

 霊友会のみなさまには、「ありがとう こだま 基金」をはじめとした支援に大変感謝しております。今後も、さらに交流を深めていきたいと思っています。

 近年は利用者の高齢化が進み、頻繁に通える人も少なくなってきました。その中には、一人暮らしをして孤独を感じている方もいます。私たちは、そうした人たちも施設に来てもらえるように、自宅から施設まで送迎を行っています。作業はできなくても、施設に来て話をしてもらうだけでもいいのです。

 町内には、孤独を感じながら家の中に閉じこもっている人が、まだたくさんいると思います。そんな人たちに私たちの存在を知ってもらい、誰かにとっての「大切な場所」でありつづけたい。そのために、この施設を秋保町で残していくことが、私たちの大切な役目だと考えています。


農作業が大好きだという苑長の槻田さん。施設の畑で育てた野菜たちは、昼食の材料に使われている

(※1)障がいをもつ人たちが、自立した生活を営むことができるよう、日中活動や社会との交流の機会を提供する通所施設
(※2)東日本大震災からの復興支援を目的とし、被災地に住む霊友会の青年たちが中心となって立ち上げたイベント。地元行政や市民団体と協力し、平成23年(2011)から宮城県で毎年行われている