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ボランティア

2022.12.1

“人とのつながり”が障がいへの壁を取りはらう

 社会福祉法人 港福(こうふく)会 みなと工房

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 霊友会の「ありがとう こだま 基金」の贈呈先の一つ、東京都港区にある就労継続支援B型事業所(※1)の社会福祉法人 港福会「みなと工房」。ここでは、精神障がいを抱える人たちが軽作業やビーズ製品などの作製、レクリエーション活動を通して、社会の中で自立した日常生活を過ごしていくことを目標としている

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利用者がつくったビーズアクセサリーと紙粘土でつくったマグネット。

|   熱心に働く姿が地域住民や行政からの信頼を得ることにつながった

 施設の利用者が行う軽作業には、港区から委託されたものがいくつかある。古くは、10年以上前から行っている会報誌の発送作業や、リサイクル清掃事務所から出た電線の剥離(はくり)作業、4年前から実施している「みなと工房」近隣の緑道の清掃作業だ。天候の悪い日も欠かさず、週5日2時間の清掃を行う。令和2年(2020)6月からは、施設からほど近い「港区立伝統文化交流館」にある福祉喫茶「紫陽花(あじさい)庵」で、接客の仕事にも取り組んできた。

 こうした一つひとつの活動を通して人とのつながりを大切にしてきたことが、周囲からの信頼につながっている。今年4月には港区立三田図書館に、「みなと工房」が運営するカフェ「みなと茶寮(さりょう)」をオープン。積極的に図書館来館者との交流を図るなど、利用者の活躍の場はさらに広がっている。

|   18年の縁がつないだ「ありがとう こだま 基金」

「みなと工房」は霊友会の福祉センターが運営する福祉ショップ「はるかぜ」で18年前からビーズ製品などを販売してきた縁もあり、「釈迦殿三者のつどい」や霊友会創立祭などにも参加。そして、平成28年(2016)からは「ありがとう こだま 基金」による支援を受けることとなった。「ありがとう こだま 基金」の活用方法について、「みなと工房」所長の吉住三男(よしずみみつお)さん( 52歳)から話を伺った。

「ありがとう こだま 基金」をご寄付いただき、霊友会のみなさまには深く感謝申し上げます。「みなと工房」の利用者の方たちが日々快適に、そして安全に活動できるよう、基金を活用させていただいております。

 今までにいただきました「ありがとう こだま 基金」は、作業所のLED照明や、感染症対策のための空気清浄機など、様々な物品の購入に充てさせていただいています。

 今年はドラム式洗濯乾燥機を購入させていただきました。というのも、「みなと茶寮」で働く利用者が日々着用しているユニフォームは限られた数しかなく、毎日の洗濯が必要なのです。私たちの活動を支援してくださり、非常にありがたく思っております。

 |   これからも人とのつながりを大切にしていきたい

 続けて吉住さんは、今後の抱負を次のように話す。

 精神障がいを抱える方は、症状により多くの悩みを抱え、人とのつながりが希薄になりがちです。より多くの人とのふれあいを持つことができれば、障がいへの理解もさらに進むと思うのです。私たちも清掃作業中にすれ違う地域住民の方たちに、積極的に挨拶をするようにしています。

 霊友会が支援する「三者の会」(※2)が、各地でイベントを主催していると伺いました。ぜひ私たちも参加して、共に障がいへの理解を深めてもらえるよう尽力したいと思います。

(※1) 就労継続支援B型一般企業に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して、就労の機会の提供、及び生産活動の機会の提供を行う。(A型は雇用契約等に基づき就労する)

(※2)「三者の会」昭和52年(1977)発足。障がいのある人、その家族・介護者・介助者、ボランティアの三者が、 互いに励まし支え合い、共に社会に貢献していくことを目指す。

写真はイメージです。本文の登場人物とは関係ありません。