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REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2023.1.1

地域の人々に親しまれる
障がいのある人たちが作るお菓子

 NPO法人「めざみ」

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 平成25年(2013)に制定された障害者差別解消法をご存じだろうか。すべての国民が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障がいを理由とする差別の解消を推進することを目的とした法律だ。

 しかし、いくら法律で定めても、私たち一人ひとりが無知・無関心では一向に差別はなくならない。NPO法人「めざみ」は、障がいのある人たちが人との関わりを大切にし、地域社会の一員として生きていけるように、様々な活動に取り組んでいる。

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|   ひたむきな姿から元気をもらえたボランティア

「ありがとう こだま 基金」の贈呈先の一つ、神奈川県横浜市のNPO法人「めざみ」は、2つの地域活動支援センター(障害者地域作業所型)(※)を運営している。

 近隣の企業から依頼された軽作業や自主製品として手漉(す)きの紙や木工小物を作っている「めざみ工房」。また、「地域活動支援センターめざみ」では、施設利用者が手作りした焼き菓子を販売したり、地域のイベントに出店している。手作りのフルーツタルトは具だくさんで、本格的な味わいが評判を呼び、常連のお客さんもいるなど親しまれている。

 他にも、近隣の小学校で「めざみ」の代表者が講演し、障がいについての理解を広げる活動にも取り組んできた。

「地域活動支援センターめざみ」でボランティア活動を長年続けてきた霊友会会員の目黒明子(めぐろあきこ)さん(63歳)はNPO法人「めざみ」の監事も務めている。話を伺った。

目黒明子さん(左)のサポートのもとでタルト生地をつくる「めざみ」の利用者

 数種類のナッツを順番に載せて、木の実タルトをつくる利用者

 自宅の近所にある「めざみ」でボランティアを始めてから、もう20年程が経ちました。きっかけは、所属する第四支部で社会福祉を推進していこうという機運が高まり、私も何かお役に立ちたいと思ったからです。

 授産品のお菓子作りなどをお手伝いする中で見えてきたことがあります。それは、利用者の方々はいつも一生懸命作業を頑張っていますが、それぞれでできることや、作業を続けられる集中力は一人ひとり違うということです。

 私は、利用者の方の調子や気持ちに目を向けて、朝には明るく挨拶を交わしたり、利用者の方との会話をしっかりと覚えながら日々接するように心がけています。さらに職員の方と連携し、利用者が無理をしていないか、一人ひとりを見守る役割も積極的に担いました。その中で、少しずつみなさんから信頼をいただけるように……。

 作業に集中できる時間が少しずつ延びた人、私に最近楽しかったことを親しく話してくれる人、そんな彼らと接していると、私も元気をもらえます。このボランティアを続けてきてよかったと心から思えるんです。

|   地域社会の中で障がいのある人たちが共に生きていくために

 霊友会は、障がいのある人たちの地域社会への参画に取り組む「めざみ」を支援するため、平成27年(2015)から「ありがとう こだま 基金」を贈呈している。「地域活動支援センターめざみ」所長の加畑明彦(かばたあきひこ)さん(44歳)は次のように話す。

神奈川県横浜市で開かれた「三者・市民生き方フェスティバル」に出店。お菓子や雑貨など様々な品物を販売した

「三者・市民生き方フェスティバル」では、霊友会会員のみなさまにお世話になっております。その上、会員のみなさまからこのような浄財をいただき、感謝に堪えません。いただいた基金は、お菓子作りに必須なオーブンの購入や、故障した施設備品の交換などに活用いたしました。

「めざみ」の利用者の方々も高齢化が進み、共に生きていくためには地域社会の方々のご理解とご協力が一層欠かせなくなっています。利用者一人ひとりが、大切な人生を元気に過ごしていただけるように、みなさまのお力をお借りしながら、全力で活動に取り組んでまいります。

たっぷりのレーズンを乗せたフルーツタルト。「ありがとう こだま 基金」を活用して購入したオーブンを使って焼き上げる

地域活動支援センター(障害者地域作業所型)障がいのある人が、地域において自立した日常生活・社会生活を営むことができるよう、登録事業所に通所し、創作的活動・生産活動等のサービスを受けることができる施設。