• TOP>
  • ボランティア一覧

REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2023.4.1

キミにもできる!ボランティアのすすめ

 視覚障がい等、さまざまな理由で文字が読めない人のために、あらゆる情報を音声にして伝える「音訳」。朗読とはどう違うの? 音訳の魅力って? その答えを探るために、青年部執行部の2人が、霊友会法友文庫点字図書館の三浦一男さんと泉本佳子さんを突撃取材。音訳講習を体験してきました!

青年部執行部 大柿 菫

青年部執行部 坂尾北斗

|   音訳を知ろう、やってみよう

大柿 はじめに、そもそも音訳とはどういうものなのか教えてください。

三浦 音訳とは、書籍や新聞、雑誌などの文字や図表の情報を音声で伝えるものです。近年では、マンガや映画の解説も聞きたいというニーズもあり、各地の点字図書館ではいろんなジャンルの音訳に取り組んでいるんですよ。

坂尾 朗読とは違うんですか?

泉本 音訳は、あくまでも聞く人の目の代わりになることが目的。聞き手の自由な解釈を妨げないように、読み手の感情はできるだけ入れないようにするんです。そこが朗読との一番の違いですね。だから、滑舌やアクセントを訓練し、音訳の決まり事を習得すれば出来るようになりますよ。

ていねいに教えてくれる講師の三浦さん(左)と泉本さん(右)

 「なるほど!」と俄然(がぜん)興味が湧いてきた様子の2人を前に、早速講習がスタートした。まずは発声練習と早口言葉で滑舌のトレーニング。続いて、句読点の位置やアクセントの付け方によって意味合いが変わる文章の読み比べを行った。

 緊張がほぐれてきたところで、いよいよ本番。まずは写真の音訳に挑むが、これがなかなかに難しい。そして、実際に使用されている専用機器をお借りして『明法』を音訳してみる2人。「声が通っていて、とてもいいですよ」と講師からうれしい言葉もあり、講習で学んだことがすぐに生かされたようだ。


『明法』の音訳に挑戦!

 講習を終えた2人に感想を聞いた。

坂尾 早口言葉や写真の音訳は難しかったけど、すごく楽しかった。自分の声や話し方に自信がない人でも、学んでみたら成長を感じられて面白いんじゃないかなと思いました。

 それに、普段のコミュニケーションにも生かせる要素もあったんです。目に入る情報から、何を、どこまで伝えればいいのか。どういう言い方なら、きちんと受け取ってもらえるか。相手の状況や立場を意識するきっかけになりました。

大柿 私もすごく勉強になりました。音訳って、視覚障がい者のためだけにあるものかと思っていたんです。でも、自分の力で書籍などが読めない肢体不自由の人など、多くの人に必要とされていることを知りました。

 『明法』など、霊友会の定期刊行物も音訳版を必要としている人たちがいる。そのニーズに応えるために、ボランティアの力がもっと必要なんだと感じました。

 最後に講師の泉本さんから読者のみなさんへメッセージをもらった。

 「私は10年前に音訳ボランティアを始めましたが、今では滑舌もかなり良くなり、物事を説明する力もついたなと実感しています。何より、音訳サービスの利用者から、『いつもあなたの声を聞いているわ。ありがとう』と声をかけられると、とてもうれしいんです。

 自分の声で誰かの力になれるってすごいですよね。少しでも興味が湧いた人は、ぜひ霊友会法友文庫点字図書館までお問い合わせください」。

☆写真の音訳をやってみよう☆

 文字だけでなく、目に入るもの何でも音声で伝える「音訳」。下の写真は今回の講習で実際に使用したものです。自分ならどんなふうに音訳をするか、一緒に考えてみましょう。坂尾さんのチャレンジと講師の三浦さんのお手本を紹介します。

坂尾 手前に紅葉が見え、右側に三重塔、左にはビルがある街並み。奥には山が見え、全体が夕日に照らされている。

三浦 いいですね。でも、夕日かどうかは写真だけじゃ判断できませんよね。この場合は、「オレンジ色に染まっている」というところまでじゃないでしょうか。

 正解はないんですが、私だったら、「赤みがかった日差しが雲を照らす空、手前右側には、高いところから町を見下ろす瓦屋根の三重塔が建っています。遠くには山が見えています」と訳しますね。

 

音訳講習会 受講者募集のお知らせ

音訳講習会を6月から開催します。発声・発音・アクセントの基本練習を行い、本やマンガの読み方、写真・絵の説明方法を学びます。音訳ボランティアだけでなく、司会や動画のナレーションなど、さまざまな場面で生かせるスキルが身につく講習会です。受講料は無料です(テキスト代は有料)。興味のある方は下記までお問い合わせください。

【 日  程 】 令和5年6月~ 10 月(全15 回)
【申込締め切り】 令和5年5月10 日(水)
【問い合わせ先】 霊友会法友文庫点字図書館
〒106-0041 東京都港区麻布台1-11-4
いんなあとりっぷビル7 階
電話 03-3586-5755 FAX 03-5563-2541

※現在、音訳や朗読の活動をしていて、当点字図書館の音訳にご協力をいただける方をあわせて募集しています。お問い合わせ先までご連絡をお願いいたします