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REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2022.7.1

できることを一緒に見つけていくことが大切

やってみることで次の可能性が生まれる

 弥勒山「三者のつどい」では、持病や障がいのある参加者も安心して過ごせるように、看護師の奉仕者「看まもり隊」が組織される。運動会やお祭りなどに一緒に参加しながら近くで見守り、体調が悪そうな参加者がいれば声をかけ、救護室で看護する。

障がいのある人と一緒に「お祭り広場」に参加する山本さん

 看まもり隊として参加した山本一乃さん(43歳)。普段は、愛知県にある病院のリハビリテーション病棟に看護師として勤務している。

 長期にわたって入院している患者さんは、大変なリハビリをしながら、家族や友人と会えない日が続いています。一昨年からコロナ禍の影響で、お見舞いなどの面会が一切禁止されているからです。特にお年寄りの患者さんの中には、「寂しい」「入院がつらい……」と落ち込む人が増えています。

 私は、人と関わることが好きで看護師の仕事を選びました。患者さんに笑顔になってもらうことが一番大切だと思っています。「入院している患者さんに少しでも元気になってもらいたい」。その思いで、マスク越しでも表情や気持ちがお互いに伝わるように、積極的にふれあうことを心がけています。

 退院する患者さんに、「あなたたちが支えてくれたから頑張れたよ」「ありがとう」と喜んで帰っていただけることが、私の励みになっています。

「みんなでつくるつどい」なんだと実感

 山本さんが今回のつどいに参加したきっかけは、お世話になっている支部長から、「3年ぶりの三者のつどいに力を貸して欲しい」と話があったからだ。コロナに感染せずに看護師の仕事ができていることに感謝し、もっと誰かの役に立ちたいと思った。
「三者のつどい」に久しぶりに参加した山本さんは、二泊三日の間で印象に残ったことを話す。

 病院の現場では、障がいのある人には私たちがくまなくお世話をして、体が不自由な人は危険だからとスポーツをさせないことも多いです。
「三者のつどい」の参加者は、一人ひとりが自分にできることにチャレンジしていました。障がいのある人がミニ運動会で汗を流したり、革工芸を体験したり、食堂奉仕を手伝ったり……。

 障がいの有無自体は特別なことではなく、それぞれの立場でできることを頑張っている。私に声をかけてくれた支部長の、「みんなでつくるつどいなんだよ」という言葉をあらためてかみしめました。

プログラムの開始前、その日の動きを確認 する看まもり隊のメンバー 

 2日目、小谷ホールで行われた「お祭り広場」。参加者は練習してきたダンスの披露などで盛り上がる中、山本さんたちも会場で体調を悪くする人はいないかと見守っていた。

 私もみんなの熱気に誘われて、車椅子の女性と一緒に踊りの輪に加わってみました。三者のつどいの常連だという彼女は、「みんなで踊ると楽しいよ!」と歌手の郷ひろみさんの曲「お嫁サンバ」に合わせてノリノリ。

 私も一緒に手拍子をしたり、彼女の手を取って踊りました。周りの人から、「良い笑顔だね!」「こう踊るといいよ!」と声をかけられているうちに、「ありがとう!」と自然と笑顔になっていました。

 今、病院ではコロナ禍の影響もあって患者さんと一緒に何かしようとしても「やめた方がいい」という風潮も広がっています。ですが三者の皆さんと一緒に過ごしているうちに、「はじめから”できない”と決めつけていては、前に進めない。今、できることを一緒に見つけていくことが大事なんだ」と感じたのです。


「お祭り広場」のダンスタイムの後、声をかけ合う参加者たち

生き生きと過ごす人たちの姿が私に元気と勇気をくれた

 私たち看護師は、障がいのある人と一緒に生活するのではなく、支援する立場です。ほとんどの患者さんとも、退院した後はつながりがなくなります。

 しかしこのつどいに参加してから、退院後に障がいのある人たちは、家族や周りの人とどのように生活しているのかを考えるようになりました。

 退院した患者さんにも元気に過ごしてもらいたい。障がいがあってもできることを一緒に考えて、やってみることで次の可能性が生まれる。この実感を仕事に生かしたいと思いました。

 人と人の繋がりが薄れたコロナ禍の影響が残る中、仕事や家庭のことで、心身共に疲れが溜まるときもあります。しかし今回、障がいのあるなしに関わらずき生きと過こしている人たちの姿に、私自身が元気と勇気をもらえました。

 皆さんからいただいた思いやりを胸に、これからも家族や患者さん、周りの人たちを笑顔にできるように頑張りたいと思います。