社会を学ぶ
児童虐待相談対応件数

全国の『児童虐待相談対応件数』は1日平均で約530件。
児童虐待は私たちの身近なところで起きていることが分かる。子どもたちの未来を守るために、私たちにできることは何だろうか。

社会の問題は身近なところにある。
できることから取り組もう!

 「Myおせっかい推進委員会」関東ブロックでは、5月に「社会を学ぶサロン」を開催する。それに先がけ、主催する推進委員自身がまずサロンを体験し、本番につなげていこうと、オンラインで開催した推進委員会の中で「プレ社会を学ぶサロン」を行った。

 まず最初に、青年部執行部であり、NPO法人で子どもの支援活動に取り組んでいる平水利憲さんが発表。児童虐待相談対応件数が年で約倍増えたこと等、子どもを取り巻く問題が時代と共に変わってきた事実を伝えた。そして、今を生きる自分たちが社会のために何ができるか、考えようと呼びかけた。

 これを受けて、推進委員はグループミーティングでこれまでの自分や最近の出来事を振り返り、そこから見えてくる世の中の問題を考えていった。

 あるグループでは、偶然にも様々な立場で障がいをもつ子どもに関わる推進委員が集まり、話し合っていた。

A(社会人・女性) 私は教師をしています。この4月から障がいのある生徒が通う特別支援学級の副担任を務めることになりました。障がいを持つ生徒を受け持つのは初めてなので、正直、不安なんです。

B(社会人・女性) 実は、小学6年の長男が支援学級に通っているんです。同じ支援学級にいても、一人ひとり特徴や必要なサポートが違うんですよね。理解してくれる先生もいれば、そうでない先生もいて……。歯がゆい思いをすることもあるんです。

C(大学生・女性)私の弟も小学生の頃、特別支援学級に通っていたので、分かります。障がいがあるというだけで、弟が他人から変な目で見られてしまうのがつらかった。障がい者という色眼鏡で見ずに、その子自身の個性を見てほしいなって思います。

A そう言われてみると、私はこれから受け持つ子たちの障がいの部分ばかり気にして、どんな性格で、何が好きなのかまで、知ろうとしていなかったかも……。一人ひとりの個性をちゃんと見て、伸ばしていけるように接していこうと思いました。
保護者の立場の方と話せて、すごく勉強になりました。普段はこういう場って、なかなかないんですよね。

 そうなんです。親としても、学校の先生の話を聞いてみたいんですよ。親でも子育てが大変なのに、先生たちは毎日どんな気持ちでいるんだろうって。

D(社会人・男性) 私は学校事務の仕事をしていて、いつも先生たちの話を聞いているんですけど、みなさん、いろんな思いを抱えているんです。人学級ともなると、授業の準備だけでも毎日、目が回るぐらい忙しい。部活の顧問になると、土日も出勤するからほとんど休みがないという人もいます。
その上、生徒のプライベートなことまで気にかけなくちゃいけない。生徒のために頑張りたいって気持ちがあっても、心と体がだんだん疲れてしまう先生が少なくないのが現状です。

 先生方はやっぱり大変なんですね……。昨年、特別支援学級の担任がうつ病になって辞めてしまったんです。毎日のように電話や手紙で、息子が学校でどう過ごしていたか伝えてくれる、本当に良い先生でした。すごくお世話になったのに、私は先生のつらい気持ちに気づけずに申し訳なかった。何かできることがあったはずなのにって、ずっと悔やんでいたんです。

A そんな気持ちでいてくださると、教師としてすごくありがたいなって思います。保護者から苦情の電話がかかってくることも多い中で、Bさんのように気遣ってくださる方がいるとすごく救われるんです。その先生もきっとそうだったんじゃないでしょうか。

ありがとうございます。気持ちが楽になりました。

教師も、保護者も元気になれる場が必要

 私は教員志望なんですけど、Aさん、Dさんのお話を聞いていて大変だなって感じました。教師になって良かっことはありますか?

 生徒の笑顔を見たとき、教職の道を選んで本当に良かったと、胸がいっぱいになります。勉強についていけずに不登校になった子、友達との関係で悩んでいる子を助けたくて、家に会いに行ったり、じっくり話を聞くようにしてきました。関わった生徒が少しでも前向きになれて、「ありがとう」と言ってくれたとき、それまでの苦労が全部吹き飛ぶんですよ。今、こうやって話しながらそのうれしさを思い出して、明日からも頑張ろうって思いました。

 やっぱり教師ってやりがいのある仕事なんですね。必ず夢を実現させようって、あらためて思いました。
教師も保護者も、未来を担う子どもたちを育てる、大切な役割ですよね。どちらも元気になれる場があれば、子どもたちが伸び伸びと育って、世の中が良くなっていくのかなって思いました。

 そうですね。さっきAさんが言ったように、学校ではなかなか本音で話せないから、このグループミーティングみたいな場はすごく貴重。未来ある子どもたちのために、何ができるか考えられるサロンを開くのも一つの案かなって感じました。

 今日、みんなで話し合ったことを生かして、自分たちの周りでできることから取り組んでいきましょう。
これから地元で取り組む活動のヒントが見えてきたこの日のサロン。平水さんが次のように訴えた。

「社会の問題と聞くと大きなことのように思いますが、実は誰かの〝困っていること〟〝生きづらさ〟の集まりです。これまでの自分や、周りの人との関係を振り返ることで、世の中を良くするヒントが見つかります。5月の『社会を学ぶサロン』ではもっと多くの人と一緒に世の中のことを考えていきたいと思います。たくさんの人の心に響く活動をみんなで目指しましょう」。

*本文は、発言の一部を編集したものです。

Point!

●社会の問題は誰かの“困っていること”、“生きづらさ”の集まり。
●これまでの自分や、周りの人との関係を振り返ることで、世の中を良くするヒントが見つかる。

~ 社会の問題をみんなで学ぶ! 年齢問わず誰でも参加できます ~

  • 日付5月15日(土)
  • 時間10:00~12:00