• TOP>
  • ボランティア一覧

REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2024.10.1

地域とボランティアとの交流で、健やかな未来を

児童養護施設「若江学院」

=====================================================

 大阪府東大阪市にあり、社会福祉法人若福会が運営する児童養護施設「若江学院」(以下、若江学院)。昭和6年(1931)に開設され、長きにわたり、地域の保護者のいない児童や虐待されている児童など、保護を必要とする子どもを受け入れている。「明るく、正しく、元気よく」をモットーに、自立性や社会性、道徳心を育み、巣立ち後に心身ともに充実した社会生活を営めるよう支援している。地域やボランティアとの密接な交流が生み出す、若江学院の支援の姿を紹介する。

=====================================================

|   子どもたちに充実の場を提供したい

 若江学院は「地域に開かれた施設」を目標に掲げ、ソフトボール大会やクリスマス、餅つきなどの様々なイベントで、積極的に地域交流を行っている。平成26年(2014)以降は、霊友会から「ありがとう こだま 基金」を受贈。支援金の使い道について、若江学院の施設長を勤める竹内務さん(65歳)は次のように話す。


カット支援をするメンバー

 施設の運営に必要な職員の人件費や、児童にかかる生活費、教育費などは、国と地方自治体から支払われる措置費から拠出されます。措置費の中で人件費や生活費の比率が高くなると、イベント開催などの費用捻出にも苦労しました。

 そこで大変ありがたいのが霊友会からご支援いただいた基金で、スポーツ用具や学習塾の費用などに使用しています。また、養育者との関係が完全に切れてしまっている子どもたちを、2泊3日の海の旅に連れて行くこともできました。基金のおかげで子どもたちが一生懸命になれる場や、思い出づくりの場を提供できたと感じています。


基金で揃えたユニフォームで野球を楽しむ子どもたち


地域で他チームとのフットサルの試合に臨む

|   感謝をいつか誰かに返せるように

 様々な社会貢献活動を推進する、霊友会第八支部社会貢献部「こども未来プロジェクト」(児童福祉施設支援窓口)の、阪本真紀さん(55歳)。東日本大震災を機に「法華経の教え、霊友会の教えを活かし、世のため人のために、自分たちに何ができるのか」を考える中で、子どもたちの虐待件数の増加を知ったことが、支援を始めたきっかけだった。今年で10年目となる若江学院との交流について、阪本さんに話をうかがった。

 若江学院への支援の始まりは、子どもたちの散髪でした。最初はカットしている横を通り過ぎるだけだった子どもたちも、回数を重ねる中で次第に心を開いてくれるようになり、物づくり教室やダンスレッスンなどもさせてもらえるようになりました。多くのサポートメンバーにより、この活動を続けさせていただいています。


若江学院施設長の竹内さん(右)と阪本さん(左)


ダンスレッスンは子どもたちに大人気

 子どもたちは、いつも私たちに人として大切な「気づき」を与えてくれます。メンバーとは、「こどもたちが、施設や多くの人に受けた思いやりや感謝を、いつか誰かに返せるように…そんな心を育む支援を届けよう」といつも話しています。これからも、ずっとあなたを見守っているよという思いで、絆を深めながら、退所後の支援にもつながるように、心に寄り添う支援を続けていきたいと思います。

|   ボランティアが職員に与える気付きとは

 子どもたちは、職員とボランティアでは、接し方が大きく異なる。職員には話さない会話をしたり、積極的なスキンシップを取るなど、ボランティアには心を開くケースもあると言う。ボランティアを積極的に受け入れている理由について、竹内さんはこう語った。

 専門的な知識を有していても、子どもたちとどのようにコミュニケーションを取り、現場で生かしていくかに悩んでいる職員は多く存在します。そこで、ボランティアの方々には、職員の改善すべき点に気づいたらすぐに発言するようにお願いしているんです。職員にとって、子どもたちが困ったときに相談しに来てくれる関係性はとても大切です。

 霊友会のみなさまには、これからも職員と子どもたちの間をつなぐ役割を担っていただきたいと思っています。子どもたちの幸せのため、地域と一体となった活動を進めてまいります。