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REIYUKAI
ボランティア
2024.8.1
いつもとなりにいるよ。
〜子どもの自立を社会で支えるために〜
社会福祉法人「中央有鄰学院」
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令和6年度の支援先の一つ、社会福祉法人「中央有鄰学院」(以下、中央有鄰学院)は、様々な事情で家族と一緒に暮らしていない子どもたちを支援する社会福祉法人。「児童養護施設ゆうりん」をはじめ、「乳児院ほだか」「自立援助ホームきょうわ」などの施設から成り立ち、乳児から成人するまでの子どもを一貫して支援する。
さらに、施設を退所した子どもたちが社会の中で自立し、生きがいをもった生活を送ることができるよう、継続した支援も行っている。
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| 子どもたちの夢や希望を実現するために
霊友会は「中央有鄰学院」の理念に賛同し、平成25年から「ありがとう こだま 基金」による支援を開始。また、地域の霊友会の会員らが「中央有鄰学院」主催の「ゆうりんフェスティバル」にボランティアとして毎年参加するほか、施設長の小尾康友さん(43歳)に霊友会の行事で講演していただくなどの交流が行われてきた。
「スマイルフェス2024」(7月14日)で、大枝潔 霊友会運営会議議長から目録を手渡される小尾施設長(釈迦殿大ホール)
小尾施設長は次のように話す。
長年にわたりご支援いただきありがとうございます。支援金は施設の設備など様々な用途に活用させていただいております。コロナ禍の折には感染防止のための設備拡充などにも充てることができました。
また、18歳を迎え施設を退所した子どもたちの、自立のための支援にも使わせていただいております。なかには、大学に通いながらアルバイトで生計を立てていた子が体調を崩し、治療費を払えないなんてこともありました。そんな子どもたちに手を差し伸べることができたのも、基金のおかげです。
昨年5月、中高生と、愛知県で開催された野外音楽フェスを観賞した小尾施設長(右から2番目)
そして今年からは国の制度も見直され、支援できる年齢の上限が撤廃。基金を含む、弊所の継続支援の実績が名古屋市に認められ、退所後の支援の一部にも公費を充てることができるようになりました。
多くの子どもたちがのびのびと育つ、家庭的な環境・施設。中央有鄰学院(外観)
| 施設を卒業した自分だからこそできる恩返しがある
これまでの児童福祉法では児童養護施設に入所できる「児童」を18歳までとし、措置延長が認定されても最長20歳、その後の公的な支援は22歳までと規定されてきた。しかし、退所した誰もが自立するのは前途多難だ。
保証人になる家族がいないため に孤立や困窮状況に陥り、退学や離職 に追い込まれたりするケースが少なくない。厚生労 働省が令和3年(2021年)公表した実態調査では、5人に1人が施設を出た後、収入より支出の多い「赤字」の生活に陥っている。
このような現況の中、基金による支援を受け、愛知県の福祉大学を昨年3月に卒業。「中央有鄰学院」に就職し、職員として働いている永田太一さん(23歳)に話を聞いた。
施設を退所し、一人暮らしを始めました。大学生活に不安はありましたが、「中央有鄰学院」独自の継続支援があったおかげで、金銭面の援助ばかりでなく、いろんな相談にのってもらったりと精神面のサポートもしていただき、充実した大学生活を送ることができました。
支援金をいただくために、毎月施設に伺うのですが、そのときに後輩の子どもたちや職員の方たちの仕事ぶりに接したときに、子どもたちに関われる仕事の素晴らしさを改めて実感して、施設で育った自分だからこそできることがあるんじゃないかって思ったんです。
今こうやって、「中央有鄰学院」で働くことができているのも、長年「ありがとう こだま 基金」を活用した支援があったからこそなんだと感謝しております。社会人になった今、この仕事を通して、社会に貢献していくことで、恩返しをしていきたいと思います。
子どもたちとサッカーを 楽しむ永田さん