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REIYUKAIボランティア

REIYUKAI
ボランティア

2025.1.1

安心して過ごせる地域の居場所づくりを目指す

NPO法人ぷちふらわぁ倶楽部「スマイルハウスぷちふらわぁ」


天気の良い日にはみんなで仲良く外に出て過ごす利用者のみなさん

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 香川県観音寺市のNPO法人ぷちふらわぁ倶楽部が運営する「スマイルハウスぷちふらわぁ」(以下、ぷちふらわぁ)は「障がい者が地域社会の中で仲間と共にイキイキと生活する場の提供」を目的に、多機能型事業所として生活支援(生活介護)や就労支援(就労継続支援B型※1)を行っている。様々なイベントや物品販売などを通して、積極的に地域の人々と交流しつつ、障がい者支援を続ける「ぷちふらわぁ」。現在の活動と目指すべき理想の将来像について紹介する。

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|   イベントなどを通して地域の人々と交流

 「ぷちふらわぁ」と霊友会とのつながりは、香川県高松市で開催された霊友会の「創立祭 2009」(平成21年)で授産品の販売を同施設に依頼したのがきっかけだった。そこで何度か菓子などの販売や出演を行っていたが、平成24年(2012)に霊友会から大型ごみ箱を贈呈し、翌年以降もアッパーロアーバイク(※2)、簡易録音機を贈呈。平成27年(2015)からは「ありがとう こだま 基金」を毎年贈呈してきた。

 「ぷちふらわぁ」の施設長でサービス管理責任者も務める冨田哲也さん(39歳)は、霊友会との関係を次のように話す。

 毎年8月に創立記念行事として開催している「ぷちふらわぁまつり」は、令和6年(2024)で15回目を迎えました。地域の人々や多くの障がい者施設関係者にもご参加いただき、舞台発表やバザー、ゲームコーナーなどを通じて交流を深めています。


「三者・生き方フェスティバル」に参加していただいた「ぷちふらわぁ」の利用者のみなさん(10月26日、香川県丸亀市)


8月24日に開催された「ぷちふらわぁまつり」に参加し、ゲームコーナーを手伝う三者の会のメンバー(右)

 霊友会の会員の方には、初期の頃から毎回ボランティアとしてご協力いただき、暑い中で駐車場での交通整理や、車椅子の補助、障がい者のサポートなどをお願いしています。また、「ぷちふらわぁまつり」のプログラムの中で、「ありがとう こだま 基金」の贈呈式も行っていただいています。

|   母親たちが自ら立ち上げた福祉施設

 約20年前、観音寺市には学校を卒業した19歳以上の障がい者のための福祉施設がほとんど存在しなかった。その受け皿となる施設をつくろうと、障がい児の母親たちが結成した「ぷちふらわぁ」が資金集めに奔走し、平成14年(2002)にNPO法人「ぷちふらわぁ倶楽部」を設立。4年後の平成18年(2006)に、小規模作業所「スマイルハウスぷちふらわぁ」を立ち上げた。

 現在は、指定障害福祉サービス事業所として、花見や遠足、運動会などの季節行事や、焼き菓子の製造販売、軽作業などの就労支援、手話教室や音楽療法への参加など、多様な活動を行っている。冨田さんは「ぷちふらわぁ」での基金の使い道について、次のように語る。


利用者が作った来年の干支・巳年のミニ置物を手にする高谷理事長(左)と冨田施設長(右)


ドーナツ作りをする利用者。観音寺の合同庁舎や近隣の支援学校をはじめ、関係団体など様々な場所で販売され、リピーターのお客さんも多い

 主に利用者の安全や健康を守るための施設の補修や改修、備品購入に使わせていただいています。令和6年(2024)には、窓ガラスをアクリル製に改修しました。窓がガラスだと割れて危険なので、順次アクリルに入れ替えています。そのほか床やトイレなどの補修や、不足していたベッドなどの備品の購入に充て、生活環境の整備をメインに使用させていただき、非常に助かっています。

|   高齢になっても安心して地域で過ごせる場を

 冨田さんは将来の目標として、年齢を重ねても遠く離れた介護施設に入所せずに地元で暮らせるよう、障がい者向けのグループホームのような施設をつくりたいという構想を描いている。

 高齢になっても安心して地域で過ごせるような環境を整えていきたい。そのためにも障がいの有無に関わらず、地域のみなさんが一つになって活動できればと考えています。霊友会や三者の会の方々にも、ご協力をお願いできればと思っています。

 最後に理事長の高谷ゆかりさん(60歳)に話を伺った。

 今の施設や活動を充実させるだけでも大変で、さらに新しい施設や設備などをつくるのはとてもハードルが高いです。しかし、長い間霊友会のみなさんのサポートや、基金によるご支援をいただけたことで施設の環境は日々改善されています。「ぷちふらわぁまつり」も盛大に開催できるようになって大変感謝しています。今後とも引き続きのご支援を賜るなかで、霊友会のみなさまと共に社会貢献活動を進めてまいりたいと思います。

※1一般企業などで雇用契約に基づく就労が困難な障がい者に対して、就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供を行う
※2 ハンドル部とペダル部を操作することで上肢と下肢の両方でリハビリやトレーニングを行うことができるバイク