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REIYUKAIボランティア
REIYUKAI
ボランティア
2021.1.1
寄り添う気持ちが、自閉症の子どもの歌声を引き出した
※横山佳代さん(左)と夫の直木さん(右)。近所の塩竈神社の境内で
宮城県塩竈市に住む、横山佳代さん(63歳)は、大学で声楽を学び、卒業後は音楽教室に入社。生徒に音楽を教えてきた。27歳で結婚し、夫の直木さん(64歳)に勧められて霊友会に入会。3人の子どもに恵まれ、会社を退職後は子育てと家事に奔走し、自宅でピアノも教えてきた。
佳代さんに話を聞いた。
44歳のときでした。大学の同窓生で職場の同僚でもあった友人から、宮城県で行われる「とっておきの音楽祭」に一緒に出場してほしいとの連絡をもらったんです。彼女は音楽療法士で、音楽の楽しさを通して自閉症の子どもたちの自立支援をしていました。
一度だけの手伝いということで了承したものの、自閉症の子どもたちと、どうやってコミュニケーションをとればいいのか、私に務まるのかなと心配でした。しかし音楽祭までに2回ほど練習に参加して子どもたちと接していくと、当日にはそんな不安は無くなっていました。
その日はすごい雨で、いつもなら大きな雨音に子どもたちは不安になって、音楽どころではなくなるのですが、そのときは最後まで一生懸命に歌と打楽器演奏を発表し、みんな笑顔で本当に楽しそうでした。
「歌う。カスタネットやタンバリンを叩く。ああ、こんなにも喜んでくれてる」と心が震えました。障がい者も、健常者も、みんなが一緒になって音楽を楽しんでいる姿を見て、これって凄いことなんだと確信を持つことができたんです。
そんな佳代さんだったが、本格的に音楽療法に取り組むことになったのはそれから3年ほどが経ってからだという。
私は人に言われてやるのは嫌いで、お経をあげるのも積極的ではありませんでした。そんな私の性格を知ってか義母も強要するようなことはありませんでした。けれども義母が亡くなったとき、人に寄り添い、霊友会の教えに真剣に取り組んでいた義母の思いを考えると、この教えをしっかりと受け継いでいこうと覚悟が決まったんです。私が40歳のときでした。
霊友会の教えを自ら実践していこうと思った佳代さんは音楽療法の活動にも参加するようになったのだ。
現在、佳代さんは少しでも社会のお役に立ちたいと3年前から民生委員を委嘱され、地域の高齢者の方たちに寄り添う社会貢献活動に精力的に携わっている。
「人に寄り添う気持ちを大切にして、これからも人と社会に尽くしていきます」とやさしく温かな声で話してくれた。
※「とっておきの音楽祭」は障がいのある人もない人も一緒に音楽を楽しみ、音楽のチカラで「心のバリアフリー」を目指す音楽祭です。
※キーボードを演奏する子どもに付き添いサポートをする佳代さん(左)