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2024.10.1
導きは人の心を動かすこと
小谷恩師ご在世当時、青年部は恩師からどのような指導を受けていたのでしょうか。昭和42年(1967)に、「集むる功徳で平和に貢献・三年で百万の同志を」を3年間のスローガンに掲げた青年部。その三年計画最後の年である昭和44年(1969)の『明法』1月号に掲載された青年部幹部との座談会で、小谷恩師は次のように述べられています。
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人を導くということ、人の心を動かすということは、どんなに親しい仲であっても簡単ではありません。娑婆(しゃば)のことなら「映画を観に行こう」とか「今晩こうして遊ぼう」とか、目に見える世界のことはすぐきまりますね。
しかし、目に見えない世界のことを友達に話す。「一緒にお経をあげてみないか」「こんなつどいがあるからきてみないか」と。こういうことはですね、人を導くには念願をしなくてはね。念願をして「どうかご先祖さま、この人を導かせていただきたい」と言って話をする。相手の心を動かすには、その人の心をつかむには、やはりその人の先祖というものがあるんだから、その先祖にお願いをすることで、必ずその人の心を動かすことができると思います。
私も親戚や友人に話してきましたが、いくら言っても「また来たのか」と言って追い出されたり、けんかをして絶交したり、あらゆることがありました。けれども、どうしても導きたいというときには、やはりお経をあげ、念願をしてきました。なまぬるい根性じゃだめです。真剣になって行わなければ、人は動かないですよ。
人を導くということ、修行という功徳は残るんだから、その功徳を積むということが修行なんですよ。ですから、自分は薄っぺらな根性だと思っていても、功徳を積んでいくと信念というものが自分にできる。そして、話すときには信念という心が向こうへ通います。それによって、向こうも心を動かされるようになります。
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さらに、小谷恩師は具体例を挙げて助言されています。
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どうしても導けないからといって、くじけちゃだめです。やはり自分が努力しなくては。相手になかなか信じてもらえない、自分が内気で無口だという人は、やはり念願をさせていただくことが大事です。
いくら友達で親しい仲であっても、信仰の話をすると嫌がられるときがあるでしょう。だから一度に全部話さないで、10日かかって導けたっていいわけでしょう。
ですから、1カ月でも50日でもその人のところに一生懸命通って、一緒にお経をあげる。そうやっていくうちに、何か心の眼を開くものが現れてくるんです。
昭和42 年(1967)7月2日、「霊友会青年部兵庫大会」でご説法される小谷恩師。この時期、数千人規模の青年部大会が全国各地で行われていた